2021年は世を席巻したオリジナルアニメが多数存在し、改めて注目度が高まった年でもあった。そんな2021年の終盤に公開されるオリジナルアニメ達にはどんな作品達が名を連ねたのか。作品たちの注目ポイントとともに辿っていければと思う。
takt op.Destiny
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『takt op.Destiny』(C)DeNA/タクトオーパスフィルハーモニック
『魔神英雄伝ワタル』シリーズや『サクラ大戦』シリーズで知られる広井王子の原作で描かれる『takt op.Destiny』。アニメーション制作を行うのは『呪術廻戦』のMAPPAと、映画『サマーウォーズ』のMADHOUSEのタッグだ。
2047年のニューヨーク、音楽が失われた世界を舞台に音楽の力を宿した少女達の戦いが描かれる本作。ティザームービーで公開された華麗な戦闘シーンも見るものの目を奪わずにはいなかっただろう。音楽を題材にした本作の楽曲を担当するのは『探偵はBARにいる』で第35回日本アカデミー賞優秀音楽賞受賞をした池頼広だ。
本作の主人公をつとめるのは『呪術廻戦』の狗巻棘や『さらざんまい』の久慈悠でも知られる内山昂輝。クールさの中にキュートさも併せ持つ彼の演技にも期待したい。
海賊王女
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TVアニメ『海賊王女』キービジュアル(C)Kazuto Nakazawa / Production I.G
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズで知られるアニメ制作会社・Production I.Gが描く冒険譚が本作『海賊王女』だ。監督をつとめるのはNetflixオリジナルアニメ『B:The Beginning』においてもProduction I.Gとタッグを組んだ中澤一登。音楽を担当するのは梶浦由記だ。
18世紀の太平洋を舞台としたこの物語、主人公は勝気な少女フェナ。そして彼女と旅路を共にするのは彼女の家に代々つかえる真田家の先鋭部隊の面々。彼らは立ちはだかる困難を退け目的地「エデン」にたどり着くことができるのだろうか。
個性豊かな登場人物達はいかなる冒険譚を私たちに見せてくれるのだろうか。ティザームービーから伺える登場人物達の軽妙なやりとりにも注目ポイントだ。
逆転世界ノ電池少女
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(C)伽藍堂/「逆転世界ノ電池少女」製作委員会
キャラクター原案に『物語』シリーズや『神のみを知るセカイ』で知られる渡辺明夫を迎えて送るLercheの新作アニメーション『逆転世界ノ電池少女』。『彼方のアストラ』で注目を集めたLercheが届ける新作はいかなるものか、注目が集まる。
漫画、アニメ、アイドルといったサブカルチャーが死に絶えようとしている平行世界の日本。その中でサブカルチャーを守るべく戦う秘密結社「アラハバキ」に所属する通称「電池少女」達の活躍を描く本作。
ティザームービーから伺えるどこか懐かしさを覚える映像表現も目を見張る。本作のキービジュアルを飾る3人の少女達を演じるのはファイルーズあい、鈴木愛奈、井澤詩織。異なる個性を持つ3人の演技も注目していきたい。
境界戦機
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『境界戦機』ティザービジュアル(C)2021 SUNRISE BEYOND INC.
『蒼穹のファフナー』シリーズの監督、羽原信義が送り出す新作アニメーション『境界戦機』。メカニックデザインには『ガンダムビルドファイターズ』シリーズにおいてもメカニックデザインを担当した海老川兼武をはじめとした面々が名を連ね、アニメ放映開始前からプラモデルの発売発表もされ話題となった。
近未来である2061年、複数の国に分割統治された日本を元の姿に戻そうと戦う少年たちが描かれる本作。分割統治軍と主人公達による「AMAIM」を用いた熱いロボットアクションが物語の肝となるだろう。
重厚なテーマを語りながらも先行公開となった第一話冒頭の語り口は軽快そのもの。そんな中で描かれる主人公椎葉アモウ役の佐藤元と彼を支えるAI・ガイ役の藤原夏海の掛け合いにも注目だ。
製作者のカラーが色濃く反映されているのもオリジナルアニメならでは魅力の一つ。この秋公開されるオリジナルアニメ達も一作一作異なったカラーを強く持った作品が勢揃いした。是非とも鑑賞し、味わい尽くしていただきたい。
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