■ヘスティアのファッションは“禁断の果実”! 紐の使い方は若者たちの間で流行る!?
日根野氏はヘスティアのファッションを白服、青いリボン、紐の3つの観点から説明。
まず衣装デザインについて、「エロティシズム」と「清楚」のコラボレーションが成立していることを挙げた。
「白と青の組み合わせが清楚なイメージを与えるため、胸元の大きく空いた衣装でも淫靡なイヤラシさを漂わすことなく、清潔感のあるエロティシズムを感じさせます」(日根野氏)。
また、髪飾りや首元のリボンに関しては、ロリータファッションの流れを汲むのではないかと述べた。
本来のロリータファッションでは、肌を露出することがタブーとされていることから、日根野氏は「ヘスティアのファッションにおける大胆な肌露出は、禁断の果実を見せつけられているような危うさがあり、それがまた魅力的に映るのではないでしょうか?」と分析した。
そのうえで、ヘスティアの「紐」の使い方は新しいと絶賛。
紐自体は2017年頃からストリートの若者たちの間でも、ヴィンテージファッションの注目アイテムとして人気があり、紐チョーカーに始まり、レースアップシューズ、紐ベルトなど、様々なアイテムへと広がって来た背景がある。
(C)style-arena.jp
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「ヘスティアの紐の使い方は、フェティッシュなファッションを好む人たちを中心に、リアルなストリートでも流行る可能性はあります」(日根野氏)。
■現実のファッション業界において「紐」を使うメリットは?
ファッションにおいて紐が重宝される理由は、2014年頃から「ノームコア(普通がかっこいい)」というトレンドが広がり、一気に服装がシンプル化したことに由来する。
全員がシンプルだと個性が出しづらくなるため、小物やアクセサリーで色々と工夫する流れが出てきた一方、「あまり派手なモノを組み合わせると、ノームコアの主旨からはズレる」ため、「スカーフをベルト代わりにしたり、トレントチコートの上から幅の広いベルトをしたり、普通の衣装アイテムを違った使い方でアクセントとした」背景がある。そうしたアイテムの1つとして、紐はシンプルだからこそ映えるのだ。
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■ファッションにおける評価の基準はあるのか?
一方で、ファッションにおける明確な評価基準は無い。日本でも以前はファッションジャーナリストや海外での評価が高いと流行したが、現在はSNS(特にInstagram)での人気が、リアルマーケットでの販売をも左右するような時代になってきているからだ。
「2016年には、ルイ・ヴィトンが、『ファイナルファンタジー』のヒロイン・ライトニングを公式ファッションモデルとして起用するなど、アニメやマンガ、ゲームとファッションとの関係も親密になりつつあります。カッコイイやカワイイの基準も専門家ではなく、ユーザー主体の時代となったのでしょうね」(日根野氏)。
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