第3弾は、キキョウ役・愛美さんとユミコ(リサーチャー)役・中恵光城さんが登場。ゲームの収録を振り返りつつ、アニメについて語ってもらった。
どうやらふたりのキャラクターは、ゲームと明確な違いがあるようで……?
[取材・構成=松本まゆげ/撮影=小原聡太]
『消滅都市』メインキャスト連載インタビュー
>第1回:「消滅都市」花澤香菜&杉田智和、収録秘話やアニメ版の見どころを語る【インタビュー】
>第2回:「消滅都市」新垣樽助&西村太佑、吹き替えでも活躍するふたりが向き合うアニメ【インタビュー】
『消滅都市』

2019年4月よりTOKYO MXほかにて放送開始予定
■ふたりのキャラクターにあった大きな変化
――まずは、アプリゲーム『消滅都市』から振り返っていただきたいです。中恵さんは、ゲームがリリースされた2014年から参加していますが、作品の印象は?
中恵
私、作品を “色”でイメージするんですけど、ザッと見たときは青と白が最初に浮かんできました。
それからお話の概要を見て、この作品には悲哀がありそうだなと思いました。
――イメージ通りと言えそうですね。
中恵
きっと辛いことが起こるんだろうけど、果たしてハッピーエンドに向かうのかバッドエンドになってしまうのかはまだわからなかったので、「どうなるんだろう?」とすごくワクワクしました。
――なるほど。そして愛美さんは2016年にリリースされた『消滅都市2』から参加しています。
愛美
有名なゲームだったので、作品の存在は知っていました。キキョウ役を演じるにあたって実際にプレイしてみると、常に生と死が隣り合わせだなという印象を受けました。
――収録でもいつもと違う感覚になりそうです。
愛美
それまで、こういったテイストの作品に関わらせていただくことがあまりなかったので、期待もありましたけど不安も大きかったですね。でも『消滅都市』という作品でお芝居できることが純粋にうれしかったです。
――しかもキキョウといえば、重要な役ですよね。
愛美
ゲームだと、謎の核心に迫る立ち位置ですからね。
収録に関しては、ディレクターの方がしっかりと役の説明もしてくださいましたし、役作りも一緒にやってくださったので、安心して臨むことが出来ました。

――では、中恵さんはご自身のキャラクターを見たとき、どう思いました?
中恵
そうですねぇ……。まず、名前がないっていう役は初めてでした(笑)。
――確かに、アニメになって「ユミコ」と付きましたが、ゲームでは……。
中恵
「リサーチャー」という職業で呼ばれていたんですよね。なので、謎のキャラクターなのかなと思っていたんです。
しかも、簡単な説明資料には「タクヤの元同僚」「元恋人」と書かれていて、結構ヘビーになりそうだなって思っていたんですけど、収録ボイスは「頑張って」と送り出したりサポートしたりするようなセリフが多かったんですよ(『2』になるまではフルボイスではなくパートボイスを収録)。
なので、ドロドロしているわけではないんだな、しっかりしたお姉さんなんだというギャップを感じました。
それに、色気を出してくるかというとそういうわけでもないし。
――見た目は色っぽいんですけどね。服装とか。
中恵
ですよね。黒くてピッチリした感じの服だから(笑)。意外と色気よりカッコ良さが際立っているキャラクターでした。
下田さん(原作ディレクター・下田翔大さん)と話してみたりセリフを聞いてみたりして掴んでいきましたね。
当時は声優になって間もない頃だったので、今以上に役との向き合い方がわからず手こずっていました。
でも、イベントで朗読をさせていただく機会もあり、フルボイスの収録もあって演じる機会がけっこうあったので、シンクロしていくような感覚はありました。
→次のページ:中恵さんが覗いたユミコの心の機微