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「ガンダムX」ガロード役・高木渉インタビュー“ガンダムの主人公という重責、何も考えずに突っ走った現場”

1996年に放送された『機動新世紀ガンダムX』よりガロード役・高木渉インタビュー。当時の収録エピソードや作品を改めて見返しての感想、放送から21年にわたって作品を支えてくれたファンへの想いなど、『ガンダムX』にまつわる様々な事柄をお聞きした。

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■ガンダムの主人公という重い責任を背負う覚悟と、何も考えずに走った現場

――ガンダムの主人公を演じると決まった当時のご心境はいかがでしたか?

高木
これから『ガンダム』という大きな看板を背負っていくんだなと思うと武者震いしました。嬉しい気持ちの反面、僕で大丈夫なのかなという不安もありました。
オーディションでは、確かフロスト兄弟のどちらかの役で受けたと思います。高松信司監督がその時の僕の声を聴いて、ガロード・ラン=我が道を走る、というキャラクターに僕の声が合っているのではないかと再オーディションになったと聞いた記憶があるのですが…(笑)。今までニュータイプだったり、ちょっと影のある主人公像が多かったところに、破天荒で無鉄砲な少年を放り込む。そんな未完成な少年には、良い声じゃない、がらっぱちな僕の声の方が良いと感じてくれたんでしょうか(笑)。あらためて良い縁をいただいたと思うし、『ガンダムX』という作品に携われて本当によかったです。


――実際、現場で演じられてみていかがでしたか?

高木
座長と言う意味では、僕が引っ張っていかなきゃという想いが強かったですね。僕が一生懸命やることで周りの皆さんも付いてきてくれるんだと思っていましたから。そして収録を終えてみて、改めて自分ひとりではなく周りの役者さんにしっかり脇を固めてもらえてこそ良い作品になるんだと感じました。今でもその気持ちは変わらないです。自分が主役の時は特にですが、「よし、俺が引っ張っていくぞ」「今日は俺がスタジオの空気を作るぞ」という気持ちで現場入りするようにしています。スタジオ収録の雰囲気ってやっぱり画面を通してお客さんに伝わると思うんですよね。挨拶ひとつにしても僕が先頭に立ってやることで収録の雰囲気が変わってくる。そういうことを学んだ場所でもありました。


――ほかの出演者さんも含めたアフレコ現場の雰囲気はどうでしたか?

高木
ティファ役のかないみかちゃんやトニヤ役の三石琴乃、シャギア役の森川智之など、共演者に同年代のメンバーがすごく多かったんです。このメンバーに加えて堀内賢雄さんがいるとなっては、この作品は間違いなく面白くなるぞと感じましたね。いつも賢雄さんから「頑張れよ、渉!」という想いを背中から感じていたし、まさに「何も考えずに走れ!」と言葉を貰ったような心境でした。

――作中のガロードとシンクロするところがあったと。

高木
ジャミルとガロードの関係と、賢雄さんと僕の関係が、どこか似ている部分があるんです。賢雄さんは、僕のデビューの頃からずっと可愛がってくださった尊敬する大先輩なんです。時に厳しく普段は甘く(笑)、いろいろと教えてくださったので役柄においてもどこかリンクするところがありましたね。


――とても雰囲気のいい現場だったんですね。

高木
とにかく賢雄さんが場を盛り上げてくれました。かかずゆみちゃんや中井和哉くんなんかはまだ新人だったし、スタジオにも慣れてなくて硬くなる時もあったので、そういう緊張感をほぐすためによく冗談を言って笑わせてました。それと、ティファは本番は無口だけど本番が終わるとめっちゃ喋るんです。その時は、もうかないみかちゃんね(笑)。
みんなどこかキャラクターと似ているんです。さっきまでBlu-ray BOX用のオーディオコメンタリーの収録をしていたのですが、かかずちゃんはサラみたいに今でもしっかり者で、収録のために今までの台本や資料を持って来たんです。とても細かいところまで気を使っているんですよ。ところが、かたや琴乃は「どんな話だったっけ? 私、もう覚えてないのよねー♪」みたいな。もう、まんまトニヤでしょ?(笑)。

一同
(笑)。


高木
そういうキャストみんなの素から出てくるものが、現場の雰囲気やストーリーにも反映されていたと思います。だから変にかしこまらず、装わないで自然にガロードを演じることができました。

今回のオーディオコメンタリーの収録は、本当に良い機会をいただきました。あれから21年。森川も望くんも今やほとんど現場で会えなくなってしまって、中井くんや山崎たくみさんともなかなかご一緒する機会が無いし、三石琴乃とかかずちゃんとは今は『ドラえもん』でしか会えないし、みかちゃんとも一緒の仕事がほとんど無いので、懐かしさと共に久しぶりにガンダムXを語り合えて本当に楽しかったですね。D.O.M.E.の光岡(湧太郎)さんとはそれこそ21年ぶりの再会でした。嬉しかったなぁ~。

――ガロードの役作りや演じ方で意識されたのは?

高木
僕はニュータイプじゃないので、裏をかくより真正面からぶつかって行こう!そんな気持ちで演じていました。何か先走って迷惑をかけてしまっても、「ジャジャーン!」なんて言っちゃっても、周りのみんなが許してくれる。いや、本当は許してくれないと思うけど(笑)、呆れながらも真っ直ぐな気持ちを受け止めてくれる。だからあまり深く考えずに、台本を読んで感じたままを演じていこうと思いました。


《井の上心臓》
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