前回から続く『ディバインゲート』の覆面広報こと、ミスター☆ディバインへのインタビュー第2弾。前回は新章の新要素や誕生秘話について深掘りしていったが、ここではゲームアプリにおけるコラボレーションの秘訣やアニメ化の意義など、コンテンツビジネスの視点で話を訊いた。ミスター☆ディバインが語る、「アプリゲーム」と「アニメ」の関係性とは――。
『ディバインゲート零』
公式サイト:https://divine.gungho.jp/member/
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■いつか実現したいアーティストコラボ
――今回、『ディバインゲート零(以下、零)』でのコラボレーション第1弾は『初音ミク』となりました。かなり気合の入った内容になりそうですね。
ミスター☆ディバイン(以下、ミスター)
ありがとうございます。やはり『零』は「ゲームと音楽の融合」がテーマにあるので、最初のコラボは初音ミクさんとやりたいなという気持ちをずっと持っていたんです。今まで『ディバゲ』をおよそ4年続けてきましたが、ミクさん達バーチャル・シンガーとのコラボは毎年のようにご協力いただいて、ユーザーにとっても特になじみの深いコンテンツとなりました。しかも、今まで再醒進化をしてこなかったキャラクターだけに、今回ついに主要キャラクターたちを全部進化させようと準備を進めてきたんです。しかもミクさんの楽曲も使わせていただいてますので、かなり弊社としても理想的な、音楽色の強いコラボが実現できたと思います!
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――それは楽しみです! 特に『ディバゲ』はユーザーもコラボを期待している部分が大きい印象があります。
ミスター☆ディバイン
ありがたいことに、これまで『ディバゲ』は40作品以上のコンテンツとコラボを実現することができました。ユーザーのみなさんも楽しんでいただけたかなという自負があるので、『零』でも積極的に行っていきたいポイントです。特に今回はテーマが現代になっていますから、ファンタジーだけでなくて新しいIPとの親和性も図れると期待しているんです。それに、前回お話したように『ディバゲ』のユーザーは男女比6:4と男女半々に近い構成なので、多彩なコンテンツを受け入れやすい環境があるっていうのは強みだと思います。
――ミスターさん個人としては、「こんなコンテンツとコラボしたい!」みたいな願望ってありますか?
ミスター☆ディバイン
そうですね。もちろんアニメ系はいつもウェルカムなんですけど、『ディバゲ』って過去にはWEGOさんやヴィレッジヴァンガードさんといった異業種とのコラボも行ってきて、ひとつの特徴として打ち出せたと思っています。毎回すごくご好評いただいたので、今後も積極的に増やしていきたいポイントですね。あと、願望で言ったら、やっぱり音楽がテーマですのでアーティストコラボでしょうか。
――たしかにゲーム×ミュージシャンのコラボは珍しいですね。アーティスト側にとっても新規開拓という意味でメリットがあるように感じます。
ミスター☆ディバイン
やっぱりコラボって認知度がぐんと上がりますから。コラボを通して『ディバゲ』のことを知ってもらえるし、うちのユーザーも相手先のことを知って楽しんでもらえますから、影響力は計り知れないと思います。当然、ユーザーがちゃんと楽しめることが最優先ですが、企業も上手く相互循環してWin-Winの関係を築くことができる仕掛けだったら、どんどんやっていきたいなと思っています。
――ちなみにこれまで手掛けられたコラボで一番反響のあったコンテンツって何だったんですか?
ミスター☆ディバイン
うーん、それは言えないです(笑)。ただ、これは一般論ですけど、競合する他社のゲームアプリさんも色々なコラボを各自している状況ですから、さらに目立つには新鮮さが一番重要になってきますよね。あまりコラボをしていないコンテンツだったり、同じコンテンツでもアプローチが個性的だったり。だから、「ただコラボをすればいい」じゃなくて内容とか企画力が求められている時代になったな、ということは日々実感しています。
――たしかにどうやって差別化を図るかという問題は、各社が頭を悩ませていそうですね……。
ミスター☆ディバイン
そうですね。今後『ディバゲ』でやっていきたいのは、アドベンチャーパートみたいなゲームの世界感にも上手く入っていけるようなコラボとか、好きな人がより楽しめるような仕掛けや作り方という部分を意識できたらいいなと思います。
――そもそものお話になってしまいますが、コラボってどうやって企画が進むんですか?
ミスター☆ディバイン
『ディバゲ』の場合だと、ユーザーさんからコラボしてほしい作品を定期的にアンケートで集めていますね。そのうえで、やっぱり作品のキャラクターとか世界観による部分がありますけど、実際のユーザー層とか属性などを見て決めています。もちろん最後に版元さんに持って行って、ご承諾いただけたらの話になりますが。
――世界感が合うかどうかってやはり重要ですか?
ミスター☆ディバイン
そうですね。そこが上手くハマらなかったら、ユーザーさんからお叱りを受ける場合もあるんじゃないでしょうか。『ディバゲ』はその中でもかなり自由にやらせていただいているなという感覚はありますけどね。