「THE REFLECTION」長濵博史監督インタビュー スタン・リーと超アメコミ好きクリエイターが生み出すアニメとは | アニメ!アニメ!

「THE REFLECTION」長濵博史監督インタビュー スタン・リーと超アメコミ好きクリエイターが生み出すアニメとは

7月22日より放送スタートするTVアニメ『THE REFLECTION(ザ・リフレクション)』より、長濵博史監督にインタビューを行った。

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TVアニメ『THE REFLECTION(ザ・リフレクション)』が7月22日より放送スタートする。「スパイダーマン」や「アイアンマン」など、実写映画でも大ブームを巻き起こしているマーベル・コミックスの数々のキャラクターを生み出してきたアメリカン・コミックス界の創造神、スタン・リーが原作を務めるオリジナルアニメだ。

今作は世界規模で起こった大災害「リフレクション」をきっかけに特殊なパワーを獲得した能力者が誕生してから3年後の世界を舞台に、その強大なパワーで悪事を働くヴィランと、その者たちに同じくパワーで立ち向かうヒーローとの戦いと、「リフレクション」の謎が描かれる。
まさにアメコミのスーパーヒーローもの作品っぽさがあらすじからも全力で伝わってくる今作でスタンとタッグを組むのが、『蟲師』や『惡の華』で知られる長濵博史監督だ。

今回、長濵博史監督にインタビューを敢行。そもそもなぜスタンとのアニメの企画が始まったのか、そして今作はどれくらいアメコミのスーパーヒーローものらしさが盛り込まれているのかなど気になるところをガッツリと伺った。
[取材・構成=傭兵ペンギン]


――伝説的クリエイターのスタン・リーが参加するこの企画はどのようにスタートしたものなのでしょうか。

長濵博史(以下、長濵)
僕は駆け出しのアニメーターだったころから、先輩たちにキャプテン・アメリカやデアデビルの魅力を力説するほどアメリカン・コミックやアクション・フィギュアが大好きだったんです。 当時はまだ『スパイダーマン』の実写映画も始まっていない頃で、邦訳コミックはほとんど出ていないし、先輩たちも「『スパイダーマン』って東映の特撮だろ」くらいの反応でしたね(笑)。
それからある時に、アメリカのシアトルでのイベントで、日本からのゲストに急に欠員が出て、先輩から「お前アメコミ好きなんだろ。来るか」と誘われて、参加することになりました。それがきっかけで、周囲にアメコミ好きであることがより知られるようになって、その繋がりでアメリカのアニメのプロデューサーと知り合うことができました。 そのプロデューサーにアメコミのことを語ったら「お前、詳しいな。じゃあ、スタンに会うか」となって、なんとスタン・リーを紹介してもらえたんです。 それでスタンに会い、彼にもアメコミのことを語ると「本当に読んでくれてるね。一緒に作品を作ろう。日本人と作品を作りたかったんだ」とスタンの方から言ってくれて、アニメの企画が始まりました。これは大体『スパイダーマン』と『X-MEN』が映画化されたころでしたね。
当時作ろうとしていた企画の内容としてはアメリカのヒーローが日本を訪れて、日本のヒーローとアメリカのヒーローの競演というようなものだったのですが、2年ほど動いていたものの、ポシャってしまいました。 とても残念だったのですが、それから更に数年後にスタンの側から「まだやる気はあるかい? もう一度話し合おう」と連絡をくれました。 それはもう願ったり叶ったりだったのですぐにアメリカに行き、新規の企画をスタートさせました。最終的な理想としては、新たな“ スタン・リーのユニバース” となるような企画をおこし、それが今回の『ザ・リフレクション』になったんです。


――スタンが原作とのことですが、彼は今回の企画にどのような形で参加しているんですか?

長濵
当初はスタンが多忙かつ高齢なこともあり、スタンはストーリーではなくあくまでアイデア出しという形式での参加だったのですが、話し合いを進めているうちにスタンが「やっぱりこれは私が書かないと。1週間くれ」と言ってきて、それからきっかり1週間後にあらすじが送られてきたんです。 そのあらすじを元に、ストーリーの骨子や世界観を一緒に組み立てていきました。それ以外の、物語を語る順番など細かいところについては「映像作りは君の得意分野なんだから、君に任せる」と一任してくれています。

――なんだか、スタン・リーがかつて行っていたマーベル・メソッド(※アーティストに大まかなあらすじを渡して作画をさせ、それを観た上で後からセリフを入れる手法)みたいな雰囲気も感じますね。

長濵
今でも彼のやり方は変わってないですね。「まず絵をくれ」と言ってきて、絵を用意するとそこから「こいつは……こんな名前のキャラクターで、こんな喋り方をするんじゃないかな」みたいな感じで、絵を観てそこから発想をどんどん膨らませていくんですよ。マーベル・メソッド的ですね(笑)。


――今作はどんなテーマの作品となるのでしょう。

長濵
“リフレクション”は<影響>や<反映>といった意味だけでなく、<投影>や<自分を省みる>などたくさんの意味があり、それら全ての意味を盛り込んだストーリーになっています。
そしてかつてスタンがやってきたように、新たなユニバースを作ろうという作品でもあります。『ハルク』や『スパイダーマン』、『デアデビル』なんかは、放射線という当時はまだまだ未知のものだったものがきっかけで誕生しています。それと同じく、今作では大災害によって超人が同時多発的に誕生します。 スタンは、科学的な要素を盛り込むことでコミックは面白くなると考えている方なので、それに似たものになっています。 要するにスタンがやってきたやり方を再構成して、再現するということを今作のコンセプトの中心に据えています。

《傭兵ペンギン》
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