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松来未祐から広がる思い、愛悼イベント「サンキュー39!未祐ちゃん」で難病の周知をより多くの人に

「未祐ちゃんが好きすぎて、未祐ちゃんに会いたくて始めたイベントです」

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松来未祐から広がる思い、愛悼イベント「サンキュー39!未祐ちゃん」で難病の周知をより多くの人に
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■ライブイベント「39!未祐ちゃん」
17時から科学技術館サイエンスホールでは、ライブイベント『39!未祐ちゃん』が開催された。3部構成で進行したライブイベント、第1部は荒井daze善正さんと儀武ゆう子さんによる「慢性活動性EBウイルス感染症とは」というトークセッション。CAEBVの治療法は骨髄移植しか現状ない。荒井さんは当初、自身の白血球と一致する骨髄バンク登録ドナーは全国で14人という珍しいタイプだったとのこと。一方、松来さんは7人ほどとのことで、さらに移植の難しい型だったのでは、と荒井さんは話した。儀武さんは松来さんに骨髄バンクの話をされたあとすぐにバンク登録したとのことだが、「ドナーになったという連絡は全然ないし、ドナーに選ばれるということ自体すごいんですよね!」と実感をもって話した。
また、「骨髄」とは白血球を作るゼリー状の液体のこと。人間の重要な組織「脊髄」とは全く異なり、移植によってドナーに副作用が出ることはないです、と荒井さんは強調した。荒井さんは入院中の松来さんに何度か面会し、松来さんが「自分も病気が治ったらCAEBVを知ってもらう本を出したいし、知ってもらえるイベントを開きたい」と語る言葉を聞いたとのこと。その思いを受け継ぐように荒井さんは骨髄バンクの登録への呼びかけ、そしてCAEBV患者には不可欠な輸血用の献血への呼びかけを行った。儀武さんは「未祐ちゃんも、荒井さんに会ったことで励ましになっていたと思います」と松来さんの近くにいたからこその言葉で荒井さんに感謝を示した。


第2部は日中展示ホールでも放映されていたビデオメッセージがステージのスクリーンで流された。共演した作品ごとにグループで登場した約40人強にも及ぶ声優仲間が「松来未祐の流石エピソード」として爆笑話を披露し、会場を笑いで包みこんだ。

第3部はライブパート。オープニング映像では前日にめでたく25年ぶりのリーグ優勝を果たした広島カープと松来さんがコラボした編集をほどこされた映像が上映され、広島出身でカープファンでもあった松来さんに吉報が届けとばかりに会場は大きく盛り上がった。
その後ステージには儀武ゆう子さん、阿澄佳奈さん、大坪由佳さん、神田朱未さん、高野直子さん、高橋美佳子さん、西村ちなみさん、広橋涼さん、水沢史絵さん、榊原ゆいさん、菊池達也さんが集まり、松来さんバースデーライブで結成された三十路バンド【オバタコウジ(G)、林由恭(B)、アサヒ(Key)、杉浦”ラフィン”誠一郎(DJ)、Do!藤崎(Dr)】の演奏で、松来さんゆかりの曲の数々を歌唱した。
クライマックスでは特別VTRが放映され、「日本武道館から240mマラソン!」と称してまんが家・イラストレーターの蒼樹うめ先生が登場した。漫画家のヤマヲミさんと今回の愛悼イベントのキービジュアルを担当した蒼樹先生だが、日本武道館から科学技術館を走破し、サイエンスホールの扉を開く、という映像出演に続いて、実際のサイエンスホールを走りながら入場。大歓声を浴びながら舞台上にトイレットペーパー製のゴールテープを切った蒼樹先生は息を弾ませながら「未祐ちゃんのためなら、とやらせていただきました」とコメントした。そして、全員が揃ったところで最後のあいさつとなった。
阿澄さんは「みんなが盛り上がってくださってうれしかったです。松来さんに対して言いたいことはたくさんあるんですが、寂しがったり楽しんだりしながら、これからも元気に生きていこうと思います!」と挨拶。本イベントの旗持ちを担った儀武さんは「未祐ちゃんが好きすぎて、未祐ちゃんに会いたくて始めたイベントでした。未祐ちゃんのことを思いながらも、私たちはこれからも生きていくべきだと思います! 未祐ちゃんをこれからも大好きでいましょう!」と溢れんばかりの思いを打ち明け、最後の歌へ。松来さんといえばこの曲ともいえる「あなたのハートにはっきゅん!どっきゅん!」を生前の松来さんのボーカル演奏で送り、イベントは終了した。


■会場スタッフには松来さんの友人たち

本イベントでは場内スタッフに業界内外問わず、実に多くの松来さんの友人がボランティアとして参加した。「こんなに多くの方に集まっていただいて本当にうれしいです。彼女は本当に仕事が大好きな子でした。松来さんのことはずっと大好きです」(会場スタッフをしていた友人)。
また、ライブイベント終了後、観客の退路の動線上に設えられたグッズブースに立ち、涙ぐむボランティアスタッフにも、去り際の多くのファンから「ありがとうございました」の言葉がかけられていた。

■献血と骨髄バンク

この日の献血は献血バス一台で行われた。受付に立った日本赤十字のスタッフは「普段の献血よりずっと多い方々に献血していただきました。バス一台では回すのが困難なほどでした。本当に感謝しています」と語った。
また日本骨髄バンクでもドナー登録者を募っていたが、こちらも普段より多くの人が登録まで済ませたとのこと。広報担当者は「ドナー登録は18歳から55歳まで。今年は20000人の方が年齢や健康状態のために登録資格を失います。昨年は登録者数が8000人の純増でしたが、新規登録者は減っています。ぜひ若い人に登録していただきたいんです。20代30代で登録していただければ、規定年齢まで一日でも長い期間、患者さんに移植のチャンスを持ってもらえるということですから」と話した。



この日、来場者数1000名、ライブイベント参加者は400名。難病指定にも至っていない「慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)」を1人でも多くの人に知ってもらう。松来さんを想う多くの人によって実現し、盛り上がったチャリティーイベントだった。また、イベントチケット、グッズ販売、募金などの収益は経費を除いた全額を、「日本骨髄バンク」の運営費、新井文子先生による慢性活動性EBウイルス感染症の研究費用、「SNOW BANK PAY IT FORWARD」開催費用として、全額寄付されるとのこと。寄付金の報告は11月上旬頃、公式サイトにて掲載予定。



公式HP:http://39miyu-chan.official.jp/
主催:「サンキュー! 未祐ちゃん」実行委員会
協力:81プロデュース
【SPECIAL THANKS】 新井文子(CAEBVの診療医師、研究者)/ 一般社団法人SNOWBANK / サイエンスホール / 日本骨髄バンク / 東京都赤十字血液センター / 株式会社文化放送
《細川洋平》
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