小坂
彼のライター人生はゲームから始まっています。PCゲームからアニメに行って、特撮をやって、次は、というところで新しさを感じたんだと思います。
それとアニメの『楽園追放 -Expelled From Paradise-』でフルCG作品をやったじゃないですか。あれも理由で、フルCGのメリットと素晴らしさを感じつつも、フルCGには無い魅力をアナログの人形に見い出したんじゃないかな。
安藝
特撮のお仕事をやってらしたこともあるんじゃないですか?見方によっては、爆破とかも含めて布袋劇はほとんど特撮映像なんです。
―爆破も出てくるのですか?
小坂
出てきますよ。なかなか攻めています。
安藝
それと虚淵さんが、もともと中国の大衆文化から生まれた武侠ものが好きだった。
小坂
彼のPCゲームの3作目に『鬼哭街』というSF武侠ものがあります。美少女ゲームのジャンルで武侠をやるというのはかなりの挑戦です。
『鬼哭街』は、中国圏でもすごく有名らしいです。
安藝
『PSYCHO-PASS サイコパス』の影響もあるかと思いますね。『PSYCHO-PASS サイコパス』が女性ファンにしっかり受け入れられことで、女性ファンも意識しながら作っている。
小坂
最初に女性ファンを意識できたのが『Fate/Zero』なんですよね。『Fate/Zero』が女性のユーザーにあそこまで支持される状況を蓋を開けるまで誰も想像しませんでした。
虚淵なりに女性に支持される作品性を自分の中に見出したと思うのです。それを意識的に作れたのがたぶん『PSYCHO-PASS サイコパス』だと思うんです。『PSYCHO-PASS サイコパス』が女性のユーザーにすごく支持されて、それが確信に変わってきた。そうしたなかで、いよいよこの作品に出会った。