第19回文化庁メディア芸術祭、大賞受賞者が喜びを語る 贈呈式レポート
2月2日、国立美術館にて第19回文化庁メディア芸術祭贈呈式が行われた。大賞、優秀賞、新人賞の各受賞作品に対し、賞状、トロフィー、副賞が贈呈された。
イベント・レポート
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プログラミング言語をコンセプチュアルで視覚的な作品に仕上げた『50 . Shades of Grey』はアート部門の大賞を受賞。香港生まれのメディアアーティストCHUNG Waiching Bryanは受賞の喜びについて「作品のシンプルさと精細さを評価していただいた。ありがとうございます」と語った。
次にエンタテイメント部門。人形劇、演劇、アニメーション、演奏を組み合わせた観客参加型作品『正しい数の数え方』が大賞となった。東京藝術大学大学院映像研究科、美学校などで教鞭をとっている岸野雄一はこの日、目を引く衣装で登壇。「表現とは曖昧な領域にあります。そこにあるものを審査員の方に評価していただき光栄。浮世絵もマンガも、もとは曖昧な領域にあったもの。それが長い時間をかけ現在のような存在になりました。今後もそういう賞であって欲しいです」とコメントした。
『Rhizome』でアニメーション部門で大賞の受賞した〓Boris LABB〓は「光栄な賞をありがとうございます。これまでの人生で一番すごい賞だと思います」とストレートに喜びを語った。
マンガ部門の大賞『かくかくしかじか』の作者・東村アキコは艶やかな着物姿で登壇し、会場でも目を引いた。「この作品は私を指導してくれた絵の師匠との思い出を綴った作品。作品を描くにあたって過去の記憶が蘇って、私の人生でとても珍しい形で仕上がりました。私の恩師が言ってくれた言葉が作品のテーマ。人生でも大切な言葉になっています」と今後も描き続ける決意を語った。
功労賞は『空飛ぶゆうれい船』の作画監督、『アルプスの少女ハイジ』『母をたずねて三千里』のキャラクターデザインや、スーパーマリオブラザーズ』『ポケットモンスター』シリーズのデザインを務めたアニメーター/作画監督/キャラクター・デザイナーの小田部羊一のほか、映像作家/批評家の飯村隆彦、ハードウェア開発者/ビデオゲーム研究者の上村雅之、漫画・諷刺画研究家の清水勲が受賞した。
第19回文化庁メディア芸術祭受賞作品展
会期: 2016年2月3日(水)~2月14日(日)
会場: 国立新美術館、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか
入場料: 無料