『ジュラシック・ワールド』の見どころのひとつに人間ドラマがある。なかでもパークの責任者で、その運営の効率化を目指すクレアは印象的だ。
「この映画の主人公はいってしまえばクレアなのです。彼女を通して、その変わっていく姿を観客は経験していくわけです。」と監督はクレアについて説明する。「いま人々は周りに素晴らしいことがいっぱいあっても、それを感じ取ることに麻痺してることが多いと思います。彼女にとっては、恐竜は単なる数字で、甥っ子たちですら数字なのです。」
「しかし、映画進んでいきアパトサウルスの死を目撃することで、恐竜が実際の生物として生きているものだと、自然の存在に気がついていくのです。」そこに大きなドラマがあるというわけだ。
しかし、ドラマはそれだけでない。映画のなかで人間と恐竜、さらに恐竜同士のドラマも描かれる。「キャラクターのドラマは本当に大事ですが、今回は人間と恐竜のドラマもたっぷり盛り込んでいます。クレアと子どもたち、クレアとオーウェンのドラマも重要なのですが、今回は恐竜のドラマも見て欲しいですね。オーウェンとラプトルの関係、そして最後にこのラプトルたちがインドミナス・レックスにどう関わっていくのか、そこが見どころになっています。」
さらに映像のみどころもある。「ロケ地はハワイで、さらにニューオリンズ。ここにはテーマパークのメインストリートをそのまま再現しました。恐竜たちはもちろんCGで入れるのですが、背景の山々などは本物です。」とリアル感溢れる映像の秘密を語ってくれた。
そして最後に映像の最大の見どころを紹介してくれた。「最大の見せ場は間違いなく最後の戦いのシーンですね。これはILMで撮影しましたが一番複雑なシーンです。1分15秒続くのですが、まずドリー(カメラを載せる台車)で撮影をしながら、そのままカメラがオートバイに渡されて、建物のなかをぐるぐる走り回った後に、さらにテクノクレーンに引き渡されます。そこから6か所の撮影が行われます。」
迫力の映像は、是非、劇場で確認したい。
『ジュラシック・ワールド』大ヒット公開中