日本では2014年10月より2クール(半年)にわたり放送された『寄生獣~セイの格率』が、米国でより多くの視聴者に届けられることになった。本作が米国の大手アニメーションチャンネルであるカートゥーンネットワーク/アダルトスイムで放送されることになった。2015年10月から週末深夜のToonami枠で放送される。本作はこれまでに海外向けアニメ動画配信サイトにて日本の放送直後から配信されてきた。さらに大手局での放送が加わることで、人気の拡大に一役買いそうだ。『寄生獣~セイの格率』はSFマンガの傑作とされる岩明均の原作を、テレビアニメとしたものだ。連載終了から20年経つなかで、満を持してのアニメ化となった。同時期に実写映画が2部作として公開され、こちらも大ヒットになっている。映像化をきっかけに、そのドラマ性たっぷりのストーリーに再び注目が集まっている。原作は単行本の累計発行部数が1500万部を超える大ヒット作である。このうち400万部が、2014年8月以降に積みあがった。アニメと映画をきっかけに作品のファンが増えていることがわかる。人気の広がりは海外も同様だ。字幕による同時配信では、海外向けの日本アニメ配信大手クランチロールで放送直後からトップ5に入る人気を誇った。これがアニメファンから、より一般視聴者が多いテレビ局での放送につながった。カートゥーンネットワークのアダルトスイムはハイティーンより上の世代に向けた人気チャンネルで、全米で9600万の視聴世帯を持つ。日本の製作では、マス視聴者にリーチできるとして、米国でのブーム拡大を期待する。番組プロデューサーの中谷敏夫氏は、「そもそも25年も前の原作を“初”映像化する事は、特異な挑戦でした。あえて言うなら、この作品の根底に流れるコンセプトは、今を生きる全ての人々に対する警鐘なのかもしれません。日本のアニメクリエイターたちのある種のパッションが皆さんに伝わる事が出来れば、こんなに嬉しい事はありません。」とコメントする。『寄生獣~セイの格率』(C)岩明均/講談社・VAP・NTV・4cast
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