2008年に『戦場でワルツを』を発表し、ドキュメンタリー・アニメーションというジャンルを世界の映像関係者に強烈にアピールしたイスラエルのアリ・フォルマン監督が来日することになった。2015年3月19日から23日まで東京・日本橋で開催される東京アニメアワードフェスティバル2015(TAAF2015)の審査委員に決定し、これに合わせてものだ。また2014年にTAAFの長編アニメーション部門でグランプリに輝いた『THE CONGRESS』が2015年6月に『コングレス未来会議』として国内公開されることも決定した。監督来日と共にあらためて本作も注目されそうだ。TAAF2015は、世界のアニメーションにフォーカスした国際アニメーション映画祭として2014年にスタートした。映画祭は2013年までの東京国際アニメフェアのアワード部門を引き継いだが、新たに長編アニメーションのコンペテション部門を新設したことで一気に海外からの注目も増している。第1回から各国から有力作品が応募され、そのなかからグランプリの栄冠に輝いたのがアリ・フォルマン監督だ。フォルマン監督は『戦場でワルツを』で、第61回カンヌ国際映画祭のコンペティションに公式出品、第66回ゴールデングローブ賞外国語映画賞やセザール賞外国語映画賞などに輝くなど高い評価を受けている。『コングレス未来会議』も、『戦場でワルツを』と同様個性満載の映画だ。ポーランドのシニカルなSF小説SF小説『泰平ヨンの未来学会議』を映像化したものだ。40歳を超え、女優としての旬を過ぎてしまったロビン・ライトが主人公。彼女は最後の仕事として、自身の姿をスキャンしデジタルデータとして保存、そのデータを映画会社が自由に使用し、映像をつくるビジネスのオファーを受けた。それがロビンの未来に大きな影響を及ぼす。映像は実写とアニメーションをダイナミックに融合させている。常ならぬ映像体験が出来る作品だ。来日中は、監督自身によるトークも期待したいところだ。東京アニメアワードフェスティバルhttp://animefestival.jp/
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