雨宮
現場の雰囲気はなんというか、すごく明るい感じです。『アカメが斬る!』は、ほぼ毎回誰かが死ぬし、それがたとえナイトレイドの仲間であっても容赦なくて「最後まで生き残るんだろうな」ってキャラクターがあっさり死んでしまったり。 しかも後半は原作とも異なるオリジナル展開で先が読めないんです。みんな“次は誰が死ぬんだ状態”です。
「次は死ぬのはもしかしてお前じゃないの!?」「いや私は生きる!」と。それぞれ個性があって影になってしまうキャラクターが一人もいないので、みなさん自分の役に思い入れがあるんです。
そして「タツミ死神説」があって、タツミと仲良くなり始めたキャラクターは死ぬっていうジンクスがキャストの間にありましたね。だからタツミ役の斉藤壮馬くんは「死神、こっち来んな!」なんてイジられてました(笑)
私は「ねえアカメは今日何斬ったの? ねえねえ何斬ったの?」と聞かれたりと、みんなでわいわいやってる楽しい現場でした。
雨宮 私と斉藤くんは新人ですが、周りの方は長くやっている先輩方ばかりでした。でもみなさんのおかげですごく居心地のいい現場でしたね。
―最終話のアフレコを終えて、今はどんな気持ちでしょうか。
雨宮
アカメは静かに戦うキャラクターなんですが、ラストに近づくにつれアカメの感情が露わになるシーンが増えて、これまでと違ったアカメが見られると思います。戦いながら相手に想いをぶつけるシーンも増え、そういったシーンは練習も大変でしたがアカメの内面や人間らしさが描かれていて良かったなと。
最後に最強の敵と戦って、私もアカメも全力で出し切った感があってすっきりとしつつ、続編ないのかな……なんて思ったり(笑) やっぱり寂しい気持ちもちょっとあります。
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―最後に、読者にメッセージをお願いします。
雨宮
最終話に向けて戦いが激化し、キャラクターも死ぬ時は死ぬ、そういった面で容赦ない作品です。でもその中でそれぞれの想いや正義があるので、そういった部分を見ていただけたらと思います。
アカメは、淡々としたキャラクターの中にいかに感情表現をするか、どの程度感情を込めるかというところで毎回悩んだり、考えに考えた末やってみたらやっぱり違うな……なんて思ったり、演じたことのないタイプでとにかく調整に苦労したキャラクター。でも、だからこそ作品も役も私にとって大切なものになりました。
そして「月灯り」では、静かでせつない空気の中に強さや揺るぎない気持ちをのせていて、アカメととてもリンクしています。ミュージックビデオも初めて泣く演技をさせていただき、とても挑戦した曲。ぜひ聴いていただけると嬉しいです。
これからも声優として学んだこと、歌を通して知ったことを還元し合いながらがんばりますので、どうぞよろしくお願いします!
―今日は、ありがとうございました!
アニメ『アカメが斬る!』
http://akame.tv/