これらの議論はアニメ市場にも当てはまるものである。製作委員会方式で作品を発表していく中で、複雑化していく権利関係を今一度洗い直し、世界マーケットに乗り出す備えは今からでも整えておいて早すぎるということはないだろう。この先10年、20年とコンテンツを続けていくために、様々な国が交渉の席に着きやすいような入口を用意しておくことは、日本の市場拡大にとっても十分利益になるはずである。 今年、公開されたハリウッド作品『GODZILLA ゴジラ』や『オール・ユー・ニード・イズ・キル(原題:Edge of Tomorrow、別題:Live Die Repeat)』といった、日本原作であり、尚かつ評価も高い作品が今後も数多く海外で映像化されることを期待したい。
《細川洋平》