映画制作会社ROBOTとイオンエンターテイメントは、若手アニメーション作家の支援に乗り出している。映像コンテストを通じて、作家の制作支援をするプロジェクト「HAG(ハンドメイド・アニメーション・グランプリ)」である。8月7日には横浜市文化観光局との共催により「HAG2014 最終選考プレゼンテーション」を横浜赤レンガ倉庫にて実施、5名の受賞者を発表した。各受賞者には制作費として賞金が提供され、ROBOT監修の下で短編の制作を行う。2015年1月以降、各地のイオンシネマにて完成作品が順次上映される予定だ。「HAG2014 最終選考プレゼンテーション」の審査員を務めたのは、映画監督の本広克行さん、アニメーション・ディレクターの伊藤有壱さん、映像クリエイター/ディレクターのYKBXさん、横浜市文化観光局の中山こずゑ局長の4名である。厳正なる審査の結果、受賞者が決定した。イオンエンターテイメント賞は、なぽちか はるこさんの『パニックスクリーン』が選ばれた。ペーパーストップモーションによるアニメーションで、圧倒的なプレゼン力も受賞の決め手となった。イオングループ賞に輝いたのは若井麻奈美さんの『ポップコーンは映画鑑賞がしたかった』だ。食べられたポップコーンが胃の中で「架空の映画」を次々とうきぼりにしていくユニークな設定が高く評価された。横浜賞は奥田昌輝さんの『招かれざる観客』。こちらはスピード感あるアニメーションに加え、横浜らしい明るいイメージも注目を集めた。そのほか、ジェットスターグループ賞は鈴木剛さんの『GOOD MANNERS!!』、日本IBM賞は古山俊輔さんの『Lumiere(ルミエール)』が獲得した。各受賞者は2015年のイオンシネマでの上映に向けて、短編作品を制作している。完成作品の発表は2014年12月に実施される。ROBOTは若手作家と企業を繋ぐ活動を、来年以降も継続して行う方針を明らかにしている。今後の取り組みにも期待したい。[高橋克則]ROBOT 公式サイト/http://www.robot.co.jp/
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