そのアイギス役の坂本真綾さんにお話を伺うインタビューの後編は、アイギスの魅力や役作りを語っていただいた。
[取材・構成: 細川洋平]
『PERSONA3 THE MOVIE』
/http://www.P3M.jp
「PERSONA3 THE MOVIE #2 Midsummer Knight’s Dream」
2014年月6月7日(土)より、新宿バルト9・梅田ブルク7 ほかにて 全国ロードショー
■ アイギスは『人間』ではない
―アニメ!アニメ!(以下、AA)
今回第2章の中で、印象に残ったシーンはありますか?
―坂本真綾さん(以下、坂本)
最初に登場したシーンがやはり印象的でした。すごく美しい場面に描かれてましたし、アイギスにしてみればそこから全てが始まったっていう大事な瞬間ですよね。長い沈黙の後、全身が印象的に出てきて、ようやく言葉を発する。そして、初期のアイギスにちゃんと戻れているかなという気持ちもありました。
―AA
アイギスの魅力というのはどういうものだと思いますか。
―坂本
かわいいのに強いというギャップが魅力的だと思います。さらに言動が他のみんなとちょっと違う。最初のうちは意思疎通を図れるかどうかの微妙な距離感で、でも愛嬌があるからみんなが仲良くしてくれる。けれど時々わけわかんない暴走をするので手も焼くみたいな。そう、ペットみたいな存在なのかなと思っていて(笑)。第2章の段階ではまだちょっと危険なペットみたいな感じです(笑)。
でもそれでいてどこかに物憂げな雰囲気がある。そういうちょっとミステリアスな部分が「あの子は何を考えてるんだろう」ってみんなが知りたくなるところなのかなと思います。
―AA
それでは『ペルソナ3』という作品の魅力はどこにあると思いますか?
―坂本
いろんな要素がガチッと噛み合ったんでしょうね。キャッチーな絵だったり、音楽だったり、登場人物それぞれの描かれ方もすごく丁寧です。
カレンダーを追うようにじっくり進んでいくし、自分もその時間に生きているような錯覚がする。一緒に時を重ねて、みんなで日々を過ごしたというような感覚が終わった後も残るのだと思うんです。自分自身の思い出のように残るのが大きいと思います。
―AA
「一緒に生きている感覚」っていい表現ですね。

