「ノブナガ・ザ・フール」、舞台も多次元、新しいストーリーで”ノブナガ“が展開! 2ページ目 | アニメ!アニメ!

「ノブナガ・ザ・フール」、舞台も多次元、新しいストーリーで”ノブナガ“が展開!

[取材・構成: 高浩美] 多次元プロジェクト“The Fool”『ノブナガ・ザ・フール』、舞台も多次元、新しいストーリーで”ノブナガ“が展開!■ “次元”の枠を超える多次元プロジェクト“The Fool”、『ノブナガ~』はしっかりと時代劇

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(C)河森正治・サテライト/ALC/GP
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  • 7128 Anime Japanトークイベントで熱いトークをする宮野真守
■ 全ての要素で化学反応を起こし、舞台上に“多次元”な形でキャラクターや世界観に息を吹き込ませる新しいスタイルに挑戦

前回の舞台を観てない観客のために、昨年の公演のダイジェスト映像から始まる。それから“本編”に入る。吉俣良の楽曲で観客は『ノブナガ~』の世界に。アニメ映像、キャラクター画像とLiveVoiceの競演、ほかでは観ない演出にチャレンジ。このコンビネーション、かなり稽古を積まないと合わせるのは難しい。しかもLiveVoiceは単なる声だけでなく、Live Actとシンクロしながら多少の芝居も必要とする。ここが“朗読劇”とは違うポイント。
舞台はいたってシンプルで、基本的に簡単な台と中央に数段の階段のみ。舞台中央は三角に前にせり出している。3階席の上手下手に和太鼓があり、これがなかなか聴かせる。スクリーンは舞台中央と上手と下手の3つ。Live Actの面々は衣裳をつけているが、Live Actはそこまでの衣裳ではない。
しかし、そこはかとなくキャラクターのイメージに合わせた服装で舞台に立つ。時には笑い、アドリブを交えているのだが、アドリブの適応力がなかなかの“力技”。客席も巻き込んで、ノリもよい。
Live ActからのアドリブにLiveVoiceが“応戦”するところは、声優陣の実力を感じる、Live Actの面々は高い身体能力を生かし、アニメさながらの大きい動きでキャラクターを演じ、2.5次元感満載、といったところ。とりわけアクロバット的な殺陣、アクションは見せ所となっている。アクション振付はノブナガ役のLive Actの加藤靖久、スタッフとしてもなかなか多才、と見た。

この舞台のポイントは単に声に合わせて俳優が動く、とか俳優に合わせて声をあてる、といった単純な図式ではない。お互いが“牽制”しあったり、協力しあったり、の阿吽の呼吸でキャラクターを創造、そこにキャラクター映像や画像、楽曲が加わり、さらなる化学反応を起こし、舞台上に“多次元”な形でキャラクターや世界観に息を吹き込ませる、という作業にある。
演出的には課題もあるだろうが可能性も大きい。こういったチャレンジがさらなるステップへと進む。1幕もので2時間半、かなりの力作、時代を駆け抜ける登場人物達を描くには1幕で一気に、ということであろう。
なお、今回のストーリーはTVシリーズとは異なる展開になっている。劇中でタロットカードを引くシーンがあるが、“もし、こっちを選んだらどうなるのか”といった趣向。運命の歯車が違った方向に動くのでTVシリーズも観た観客も目が離せない。またキャラクター毎の見せ場もあり、フルコースな舞台であった。カーテンコールの後はちょっとしたトークもあり、ファンサービス満点。ラストはもちろん「是非もなし!」で締めくくった。

次回の公演の出演者は今回出演している宮野真守、日笠陽子、櫻井孝宏、梶裕貴、杉田智和、茅原実里、中村悠一、東山奈央らに島崎信長が新たに加わる。なお、会場となる有明コロシアムはフルキャパでおよそ10000人収容出来る。どんな仕掛けで観客を驚かせてくれるのか、しかもラスト公演、ちょっと惜しい気がする。

『ノブナガ・ザ・フール』第2回公演act,2~乱世の恋人~
4月6日
TOKYO DOME CITY HALL

『ノブナガ・ザ・フール』第3回公演 act,3~最後の晩餐~
7月20日
有明コロシアム 総監督:河森正治
/http://the-fool-project.jp

『ノブナガ・ザ・フール』
(C)河森正治・サテライト/ALC/GP
《animeanime》
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