『サイコメトラーEIJI~時計仕掛けのリンゴ』、テロ集団にサイコメトリーで立ち向かう傑作ミステリーの舞台化、シブゲキ!!の密な空間だから面白い高浩美のアニメ×ステージ&ミュージカル談義[取材・構成: 高浩美] ■ 人気コミックだからキャスト・スタッフも期待の布陣、『サイコメトラー』『サイコメトラーEIJI』は1996年から週刊少年マガジン(講談社)で連載されていたミステリー物のコミックであるが、現在はタイトルを『サイコメトラー』とし、2011年から週刊ヤングマガジンで連載再開。根強い人気を誇るコミッック作品である。原作は安藤夕馬、作画は朝基まさし。実は週刊少年マガジンでの連載当時、安藤は天樹征丸名義で『金田一少年の事件簿』の漫画原作も担当、こちらは天才少年が難事件を解決するトラディショナルな推理ミステリーに対して、『サイコメトラーEIJI』はサイコメトリーという特殊超能力を持った少年がそれを駆使して難事件を解決する。しかも犯人は心的外傷を負った猟奇殺人犯等が登場する。サイコメトリーとは人や物、時計などの特定の人物の所有物に触れるとそこから所有者に関する情報を読み取る心霊的行為をさす。アメリカの科学者ブナキャン(1814~99)が提唱した用語。英米において近年、このサイコメトリーを用いて犯罪現場の遺留品から犯人や被害者の行方を探る試みも行われているようである。1997年には松岡昌宏主演でテレビドラマ化。ヒロインは大塚寧々、心理学者の沢木晃に田辺誠一が演じ、監督は堤幸彦、と話題のドラマであった。舞台は主人公の明日真映児を演じるのは劇団EXILEの小澤夕太で2013年秋に映画『ゲバルト』で主演、テレビドラマや舞台で活躍中の注目株である。ヒロインの志摩亮子役はテレビや映画等で存在感を示している岩佐真悠子、沢木晃に仮面ライダーギャレン役でブレークした天野浩成がキャスティングされている。タイトルは『サイコメトラーEIJI~時計仕掛けのリンゴ』、脚本・演出は西永貴文。劇団猫☆魂の主宰でポップな世界観と予測不能なラストを観客に提示する作風で人気がある。この作品がどう舞台に上がるのか、期待出来そうなスタッフ・キャストであると言えよう。