舞台「サイコメトラーEIJI~時計仕掛けのリンゴ」 傑作ミステリーの舞台化
『サイコメトラーEIJI』は1996年から週刊少年マガジン(講談社)で連載されていたミステリー物のコミックである。これが舞台化され、現在、上演中だ。
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オープニングはテレビドラマ調、“いかにも”な感じが雰囲気を盛り上げる。シンプルかつスタイリッシュな舞台セットで、ここから物語世界が動き出す。劇場も渋谷の「CGBKシブゲキ!!」で密な空間、客席と舞台が近い分、こういったサスペンス・ミステリーにはちょうどいい感じである。
「時計仕掛けのリンゴ」を名乗るテロリスト集団が爆弾を仕掛ける。映児らはそのテロ集団を突き止めるべく、動き出す。映児はサイコメトリーを駆使するが……。
映児役の小澤雄太はちょっとやんちゃな雰囲気の役作り、志摩亮子役の岩佐真悠子は色気より仕事なキャリアウーマン風で、熱演。沢木晃役の天野浩成は屈折した陰影のある難しいキャラクターをよくこなしており、ストーリーの要となっていた。奇をてらわない演出で芝居の力で見せる構成となっており、ミステリー、サスペンスものとしても良作となっていた。
ラストの緊迫したシーンは“手に汗握る感”があり、最大の山場となっていた。その他江川透流役の鮎川太陽、今回が初舞台の佐野ひなこ、中島愛里、塚本拓弥、加藤靖久らも良い芝居をしていたのが印象的。次はどんな怪事件が待っているのか、現在も『サイコメラー』が週刊ヤングマガジンで連載中、舞台もシリーズ化して様々な事件を解決する映児たちの活躍を見たいものである。
『サイコメトラーEIJI~時計仕掛けのリンゴ』
2014年2月26日~3月2日
CBGKシブゲキ!!
/http://eiji-stage.com/