2014年劇場アニメ 製作堅調もオリジナル企画減少傾向 実写のアニメシフトがトレンド
年末恒例となったアニメ!アニメ!の翌年公開予定の劇場アニメのリスト化を今年も行った。■ 『風立ちぬ』興収120億円も、ポスト宮崎駿、ポスト高畑勲が課題に■ アニメファンにシフトした映画プロモーションの趨勢
コラム・レビュー
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2014年にやはり存在感を低下させそうなのが、海外アニメーションだ。今回作成した2014年の公開予定リストからは、これまでと異なり海外アニメーションを除外した。しかし、実際に除外したのは3作品に過ぎない。
長編大作はディズニーの『アナと雪の女王』のみ、あとは『きかんしゃトーマス』の新作、ミッキーマウスの新作短編アニメーションが、スケジュールに載っているだけだ。
2013年は、ピクサーの大ヒット作『モンスターズ・インク』の続編『モンスターズ・ユニバーシティ』の興収約90億円の大ヒット、『シュガーラッシュ』の約30億円、『怪盗グルー ミニオン危機一発』の約24億円があり、一見好調にみえる。
しかし、一方で、全米で大ヒットになった『クルードさんちのはじめての冒険』(20世紀FOX)や、ドリームワークス・アニメーションの『不思議の国のガーディアン』は劇場公開がなくBD/DVDだけでのリリースである。2012年の大作『ザ・パイレーツ! バンド・オブ・ミスフィッツ』(アードマン・アニメーションズ/ソニー・ピクチャーズ アニメーション)は国内未公開。やはり世界的なヒット作『Epic』(20世紀FOX)や『Turbo』(ドリームワークス・アニメーション)も、現在のところ国内公開がない。『怪盗グルー ミニオン危機一発』も米国では、『モンスターズ・ユニバーシティ』を上回る数字を残していることを考えれば、日本での数字は控えめだ。
今後、時期を調整して公開する作品はあるはずだ。それでも配給各社が海外アニメーションの国内公開の有無、公開時期や規模について慎重になっているのは間違いない。逆に言えば、現在、迷いなく国内公開が決まるのは、ディズニーとディズニー/ピクサーの作品のみといえるだろう。