アニメーション制作会社WIT STUDIO初の劇場作『ハル』は、6月8日に全国公開となる。本作は異なる業界のクリエイター陣がタッグを組み、話題を呼んでいる作品だ。監督に『四畳半神話体系』などで各話コンテ・演出を務めた牧原亮太郎さん、キャラクター原案は『アオハライド』を手がけたマンガ家・咲坂伊緒さんを起用した。そして、脚本には『すいか』や『野ブタ。をプロデュース』などテレビドラマの第一線で活躍する木皿泉さんが迎えられた。木皿さんがアニメの脚本を担当するのは初めてのことである。その木皿さんが『ハル』のノベライズも手がけることになった。小説『ハル』は映画公開直前の5月31日に発売を予定している。B6判の128ページで、価格は1000円(税込)だ。木皿さんは4月22日に初小説「昨夜のカレー、明日のパン」をリリースしたばかりで、自身の脚本をノベライズ化するのも初となる。脚本家として数々の賞を獲得した木皿さんがどのような筆致で物語を綴っているのか、その手腕に期待したい。小説『ハル』では映画本編のストーリーに加え、脚本時点では存在していたエピソードも収められている。残念ながらアニメ化されなかった場面を読むことができる貴重な一冊になるだろう。また、アニメ版のメインスタッフ座談会を巻末に収録している。『ハル』の世界をより深く知るための資料としても役立つ内容に仕上がった。『ハル』は飛行機事故で恋人・ハルを失ったくるみと、彼の代わりとなるロボハルの交流が描かれた劇場中編アニメである。スタッフだけでなく、キャスト陣も豪華な声優陣が集結した。ロボハルを演じるのは細谷佳正さん。恋人を失ったヒロイン・くるみを日笠陽子さん、ハルの旧友・リュウを宮野真守さんが演じている。[高橋克則]『ハル』6月8日ロードショー/http://hal-anime.com小説「ハル」木皿泉/著B6判 128P予価: 1000円(税込)発行: WIT STUDIO 発売: マッグガーデン
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