「劇場版 FAIRY TAIL -鳳凰の巫女-」藤森雅也監督インタビュー :エンタテインメント満載、お祭りアクション映画の秘密 | アニメ!アニメ!

「劇場版 FAIRY TAIL -鳳凰の巫女-」藤森雅也監督インタビュー :エンタテインメント満載、お祭りアクション映画の秘密

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藤森雅也監督
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真島ヒロさんが「週刊少年マガジン」(講談社)に連載する人気マンガ『FAIRY TAIL』がファン待望の長編映画『劇場版FAIRY TAIL-鳳凰の巫女-』となった。8月18日に松竹系で全国公開、好評を博している。
豪華感満載の娯楽大作となった本作は、一体どうやって生まれたのだろうか?藤森雅也監督に伺った

『劇場版 FAIRY TAIL -鳳凰の巫女-』
全国ロードショー中
/http://fairytail-movie.com/top/


■ 緩急つけたシーン転換を意識

―― アニメ!アニメ!(以下AA)
まず、監督にとっての『FAIRY TAIL』についてお伺いしたいのですが。原作は非常に人気のある大きなタイトルです。その映画はファン待望だと思います。

―― 藤森雅也監督(以下藤森)
マンガが非常に人気がありますし、テレビアニメシリーズも人気です。ですから大変に力が入りました。またプレッシャーも感じながら制作をしました。
僕はいままでは、もう少し年齢層の低い子ども向けの作品をメインに作ってきました。中学生ぐらいをメインターゲットにするのは初めてぐらいでしたので、「劇場版 FAIRY TAIL 鳳凰の巫女」では初々しい気持ちで取り組んでいます。

自分が小学生の高学年、中学生の時に好きだったアニメーションを思い出してみると、『FAIRY TAIL』とどこか好きだったところが似ています。少年マンガとしてヒットするのはそうしたところだと感じています。自分が好きだった気持ちを忘れないようにすれば、いまの子供たちにアピール出来る作品を作れるのかなと考えています。

―― AA
いまお話にあった、監督は子どもたちに向けた作品で、とても評価されてきました。子ども心を掴むのは、何か秘訣みたいなものはあるのですか?

―― 藤森
自分の育ってきた環境、これまでの時期に師匠だった人の影響を非常に受けています。
僕はずっと亜細亜堂という会社で絵描きとして作品を作ってきました。近年では、演出をやっています。そのなかで小学校低学年までの子どもたちの心を掴むポイント気を付けなければいけないところを教えられてきました。子どものための作品を作るのは自分の中の血肉になっていて、これをやったら外すぞとか、ある程度分かってきました。
アクションや絵を観る面白さは大人も子ども変わらないので、そうしたところは手を抜けません。ただ、大人と違って子どもって美しいだけの画面を延々と観るとあっという間に飽きてしまいます。そこはバランスを取ります。

―― AA
それは『鳳凰の巫女』にも通じますか。今回は、最初はエクレアのエピソードがあった後に直ぐ大きなアクションがあります。最後も大きなアクションで、見応えのあるアクションシーンをつなげていくところがありました。

―― 藤森
バランスは、当然考えてやっています。シーン転換にかなり気を遣いました。正直言えばもう少し時間があれば、伸ばせる部分もあったかなと思います。ただ、最初からタイトな時間との戦いの映画になると分かっていたので、シーンとシーンの落差を強烈につけ、緩急をつけていこうと思いました。
例えば夜のシーンで火のイメージで攻めていったら、次は一転して明るい太陽の光が射します。アクションが続いたらFixカメラの静謐なシーンでそこはキャラクターを動かさないとかですね。そうした場面転換でイメージを変えていくことをかなり意識していました。


■ 娯楽映画はうれしいことを優先します

―― AA
今回は86分の中にお馴染みのキャラクターが総登場します。こうした豪華感も考えられたのですか?

―― 藤森
真島(ヒロ)先生の原案や十川(誠志)さんの脚本もあり、ある程度はこのキャラクターとこのキャラクターを出すというのはありました。その中で自分なりのさじ加減を入れました。ジュビアについては、シナリオよりだいぶ出番が増えましたね。
バランス感としては、まずメインのルーシィとナツが多くなければいけないことを当然意識します。一方で人気キャラクターそれぞれにファンの方がいます。自分の好きなキャラクターが少ししか出て来なかったら寂しいですから、そこはそれぞれの見せ場をきちんと入れたいと作っています。

―― AA
サービス精神は旺盛ですね。

―― 藤森
僕は、そういうタイプだと思います。出来るだけファンのみんなが楽しんでくれるようにいつも考えています。
娯楽作品はファンが観て、楽しい、うれしいことを極力優先しています。


■ ルーシィの視点で追うエクレアのキャラクター

―― AA
これまでのキャラクターに加えて、新しいキャラクターであるエクレアが出てきます。86分のなかでキャラクターを立たせて、感情を移入してもらう必要があります。エクレアのキャラクターはどのように組み立てられたのですか。

―― 藤森
最初に印象づけをガツンとしよう思いました。まず、シリアスな場面から入ります。再登場するところでは一転して、非常に無口なイメージで、絵作りから孤独な感じにして見せていく。
勿論セリフ回しも重要ですが、まず絵で孤立感とかエキセントリックな過去を背負っていると印象づけるのに気を遣いましたね。
それ以降は、ファンはルーシィの視点でエクレアに関わって行きます。最初の取っ付き難いところから入って、そこから馴染んで仲間になっていく過程をルーシィの視点で描いています。ルーシィの目線で追体験をするかたちに組んであります。

―― AA
言葉少ないキャラクターであるにも関わらず、うまく引き込まれていくように感じました。

―― 藤森
中盤にはセリフは一切なしで、コミカルなシーンをどんどん積んでいくところがありますが、エクレアとルーシィが行動を共にしている中で象徴的なカットをつなぐことで表現しています。


■ 真島ヒロ先生は非常にエネルギッシュ

―― AA
監督から見て、真島先生の印象はどうですか?

―― 藤森
非常にエネルギッシュな人だと感じました。
とても礼儀正しい方で、気さくに話をしてくださいます。

―― AA
映画の案だしというのはどのようにされたのですか?

―― 藤森
最初に2時間の映画が出来るくらいのかなりの量のプロットと数百枚にも及ぶイメージイラストをいただきました。
さらに現場のシナリオやコンテを書く段階でも、意見をいただいています。真島先生のカラーは、全編にわたって色濃くありますね。基本的には真島先生のアイディアをもとに構想して作られた映画だと思います。


■ 劇場はお祭り、是非楽しんでください

―― AA
作品のテーマは定められているのでしょうか。本編では「仲間」という言葉が、何度も出てきますが。

―― 藤森
『FAIRY TAIL』は、原作やテレビでそうしたものを持っていると思っています。映画でもテーマとしてあるのは「仲間」とか「絆」といったものです。
今回は新キャラクターのエクレアが出て来ることで、新しい出会いがあります。そこは他人に対しての共感、自分と全然立場が違う人を思う気持ち、そうしたところもテーマになっていると思います。エクレアとルーシィの気持ちの通じあいや、相手にコミットして自分のことのように感じる。そういう気持ちがひとつのテーマになっていると思います。「共感」ということです。

―― AA
映画を観る人に、ファンの人たちに対してメッセージをお願い出来ますか。

―― 藤森
今回はフェアリーテールのお祭りです。劇場のお祭りを是非楽しんでください。
観ている間は退屈しない作りになっています。娯楽作品、お祭りアクション映画なので楽しんでいただければと思います。


『劇場版 FAIRY TAIL -鳳凰の巫女-』
全国ロードショー中
/http://fairytail-movie.com/top/
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