そのうちテレビ部門優秀作品賞には神山健治監督の『東のエデン』、OVA部門優秀作品賞には吉浦康裕監督の『イヴの時間』が選ばれた。
神山監督は「丁度去年のアニメフェアで制作発表をさせて頂きまして、それから1年、スタッフ一同全力で作品を作って来まして」と挨拶を述べた。「限られたスケジュールやスタッフの中でですね。こうやって賞を頂けたことは誇りに思います。本当に今日はありがとうございました」。
一方、吉浦監督は「『イヴの時間』という作品は、配信だけという特殊な状況からスタートした、少人数でコツコツ作ったアニメーションですが、最終的にこのような賞を頂き、監督として代表としてここに来ていますが、全てのキャスト、スタッフ、それからこの作品を支えてくださったファンのみなさんと一緒に分かち合いたいと思います」と挨拶した。
それから「僕は7年前に、学生として作品を出して受賞をし、まさにこのステージのこの場所で、この受賞を糧にプロのアニメ業界で作品を作って、その時にもう一度ここに戻って来たいと宣言し、7年越しにそれが実現しました。この度は本当にありがとうございました」と述べた。
初期のアニメアワードではノミネート部門と公募部門の区分けが明確でなかったため、双方の受賞にOVA作品が含まれていたりした。7年前、2003年の公募部門のアニメ作品部門優秀作品賞は、村野守美監督の『小川のメダカ』、神山監督の『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』、吉浦監督の『水のコトバ』であった。
神山監督の『東のエデン』も吉浦監督の『イヴの時間』もプロモーションにARを利用するなどの共通点があるが、今回の受賞でも妙縁を感じさせる結果となった。
【真狩祐志】
東京国際アニメフェア /http://www.tokyoanime.jp/
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