シリーズは1978年にテレビ放映され当時ブームを巻き起こした『宇宙空母ギャラクティカ』を、2003年に大胆に再構成、再生させた新シリーズだ。原作のコンセプトを持ちながら、最新の技術と現代風の解釈を導入し、高い評価を受けている。日本ではBS、CSでの放送を経て、日本テレビの深夜でも放送されている。
今回のイベントは、9月25日に発売されるスピン・オフ作品『RAZOR/ペガサスの黙示録』のDVD発売を記念したものだ。作品は4部作に及ぶ本編の第2部『承: session2』の前日譚にあたる。
イベントでは本編を観た後に、清水節さんの進行により2人の監督によるトークが行われた。話題は今作の感想から、好きなキャラクター、好きなシーンなど広範囲に及ぶ。しかし、内容は一見さんお断りのかなり濃いトーク。来場者のほとんどが熱烈なファンということもあり、ギャラクティカファンのための特別な一日となった。
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自身の作品『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が大ヒット上映中の庵野監督は、やはり注目が高い。トークの中では『ギャラクティカ』と『エヴァンゲリオン』の類似性を質問するシーンもあったが、「全然ない。考え過ぎ」と答えた。
それでも作品に対する視線は監督的になりがちだ。今作の主人公に新キャラが導入されたことについては、「スピン・オフ作品ではしょうがない。現在のキャラクターと被るから」と冷静な評価。
そして、1978年版とは異なる大きなポイントであるバトルスター(宇宙空母)ペガサスの登場については、「てこ入れです」と斬る。米国の物語はコンフリクト(葛藤)が重要だが、第1部で大統領とのコンフリクトが終結したので、新たなコンフリクトとしてペガサスが導入されたのだと解く。
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YouTubeで映像を観たのがきっかでファンになったという樋口監督は、一貫して熱いトークを繰り広げた。また、『ギャラクティカ』からの影響について聞かれると、「こういうイベントに来てしまうこと」と最初はファン目線。一方で、劇場とは違うテレビシリーズの魅力について説明する。映画ははじまった途端に終わりに向っている、そうした点からどんどん作品が強くなって行くのがテレビドラマとし、テレビドラマならではの面白さを語った。
これに対して庵野監督も「実写でテレビシリーズはいいな。アニメでは難しいことも出来る」と実写ドラマの魅力に同意。そして自身も「生理的にテレビに近い。劇場よりテレビ、劇場をやっていても長くなってしまう」と話した。
『GALACTICA/ギャラクティカ』 公式サイト /http://www.galactica-saga.com/