イマジカ 独自の画像処理技術でBD強化 アニメ映像さらに美しく
映像のポストプロダクションの大手IMAGICAは、Blu-ray Disc(BD)制作の際に独自に開発したシステム「HD-M.A.P.S」の効率的活用に成功した。「HD-M.A.P.S」は、映像に現れるマッハバンド(バンディング)を除去するシステムである。
マッハバンドは、本来はなだらか
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マッハバンドは、本来はなだらかな明度の差による映像の階調表現が行われなければいけない部分で、はっきりとした境界線が出てしまう現象のことを指す。デジタルアニメや実写映画のVFX、CGシーンなどで発生する。「M.A.P.S」はどの部分で階調表現が出ているかを画像解析し、境界線部分をなじませる処理を行う。
IMAGICAはこれまでも、SD版では「M.A.P.S」を利用した高品質の映像を実現してきた。「HD-M.A.P.S」は「M.A.P.S」をHDに対応させ、BDでも高品位な映像制作を可能とする。既にアニメ作品やVFX、CG作品などで採用されている。
5月27日にアニプレックスより発売されたBD『BLOOD THE LAST VAMPIRE』でも、ビデオ・エンコードにおいて「HD-M.A.P.S」を利用している。アニメーションのライティングなどのエフェクト処理をより美しくするためである。
『BLOOD THE LAST VAMPIRE』は、2000年の制作当時からデジタル・マスターにマッハバンドが現れていた。
今回は「HD-M.A.P.S」を利用することで、BD化にあたり400カット以上のシーンでカット毎の調整を行った。これにより制作当時の画像をさらに美しく、クリアなBD作品としての高い映像クオリティを実現したという。
イマジカはこうした独自の高い映像処理技術で、BDのオーサリング事業をさらに強化する方針である。近年は、オーサリングチェーン増設やスタッフの増強など、インフラ面の充実も図っている。
さらに、今年3月からは、昨年9月より資本・業務提携を結ぶビクタークリエイティブメディアでのBDの生産体制を本格的に立ち上げた。
品質管理のコントロールと技術ソリューション力に加えて、納期や生産数量などで顧客のニーズに応えることでBD分野の強化、拡充を目指す。
IMAGICA /http://www.imagica.com/