作品は米国のコミック出版社マーベルコミックが原作の作品である。これまでの『スパイダーマン』や『デアデビル』等とは違い、マーベル自身が映画製作の指揮を執るかたちで製作された。マーベルの野心作である。
映画の主人公トニー・スタークは、軍需産業面で政府と太いパイプを持つ会社のCEOにして発明家である。成功を収めた中年の男が、人生の葛藤の中でパワードスーツを身にまとう物語である。
9月3日、東京品川にて、主演のロバート・ダウニーJR.氏が『アイアンマン』の宣伝のため来日、記者会見を行った。ダウニー氏の来日は、15年振りとなる。
会場には等身大のパワードスーツ・アイアンマンの立像が置かれた。ダウニー氏はこれをネタに様々なパフォーマンスを行い、ジョークを飛ばすなど、終始ご機嫌な様子で会見は進められた。
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ダウニー氏はここ数年『ゾディアック』、『インクレディブル・ハルク』、そしてこの『アイアンマン』など出演した作品の多くが高い評価を受けるなど、精力的な活動ぶりである。
そうした心境について訪ねられると「ここ5年間、集中して仕事に打ち込めたと思う。そんなの25年に一度だよ。心理状態も、すごく頭が回転している」と答えた。
また、『アイアンマン』がこれほどまでにヒットしている理由について訪ねられると、「野球と同じように、各部門の色々な人間が本当に良い仕事をしている」と話した。
その上で「私は本当に色々な女性に出会って女性に受けていることを聞きました。これが最も大きな理由だと思います。また、男性にはクモに噛まれなくてもフェティッシュでなくても、技術でスーパーヒーローになれたことに魅力を感じたのではないでしょうか」と分析した。
本作の大ヒットを受けて、早くも米国では2010年4月に第2作の公開も決定している。ダウニーJR.氏は、アイアンマンの原作エピソードの中で映像化してみたいエピソードについて訪ねられると、「エクストラミスと呼ばれる、スーツがDNAの中に組み込まれて、着用するというよりも一瞬にして身に付く話があります。あれは格好良いのでぜひ取り入れて欲しいですね。でもこれはパート3かな?」と。好調な作品ならではの返答だ。
第2作については「すでにジョン・ファヴロー監督と構想を練っています。私がアイアンマンだと言うのと他人に認められるのは違うことで、スーツの下にある人間の部分をもっと掘り下げて、人々に認められるアイアンマンになることを目指しています。2を楽しむためには1を見るのが必須条件です(会場笑)」と話した。
また、この第2作に合わせた2010年春、『アイアンマン』のアニメがソニー・ピクチャーズとアニマックスの海外ネットワークを通じて全世界に配給される予定である。
このほか、同じマーベルのキャラクターの『ウルヴァリン』の製作も行われる予定だ。それぞれ12話製作され、アニメ制作は日本のマッドハウスが行う。
『アイアンマン』 /http://www.sonypictures.jp/movies/ironman/