第11回文化庁メディア芸術祭(平成19年度)のマンガ部門で奨励賞を受賞した、白井弓子さんの『天顕祭』の単行本が、2008年7月30日にサンクチュアリ出版から発売される。 同作は、同人誌として制作された作品で、メディア芸術祭で同人誌が受賞したのは、この作品が初めてである。 作者の白井さんは主婦業の傍ら、これまでオリジナル同人誌で20年間活動してきた。同人誌活動のほか、イラストレーションやデザインのキャリアも持っている。 現在、同人作品の一部をホームページで公開している。ファンタジーから子育てマンガまで多彩な作風を持っている。 今回の受賞作品『天顕祭』の舞台は、ヤマタノオロチ伝説の息づく未来。「天顕祭」でオロチから逃れようとする天涯孤独の少女「木島咲」は足場鳶の若頭、「真中」に雇われる。1年後、順調に仕事を身につけたように見えた彼女に変化がおき、真中は「天顕祭」に秘められた謎を知る。 『天顕祭』は周囲からの後押しでメディア芸術祭に出品したという。出版社から作風の変更を言われ、それを受け入れられず、同人誌の世界で作品を描き上げようと一念発起したという。流行のスタイルではなく独自の世界観を貫いたことが高く評価された。 メディア芸術祭の講評には、「組んだ竹の隙間から、あるいは地の底から大蛇が少しずつ姿を現してくる演出や、登場人物それぞれのキャラクター表現、斬新な構図、静かな眼の演技などに作者の鋭い才能を感じる」と書かれている。 祭を描くために島根県石見神楽や各地の神楽、神社を取材して描いた。「古事記」をモチーフとして、環境荒廃後の世界を「負の遺産」として描いている。 これまでコミティアなどの即売会か通販のみでしか入手する方法がなかったが、今後は全国書店で購入することができる。また、商業出版される作品は、同人誌版よりも厚く352ページが収録されている。サンクチュアリ出版 /http://www.sanctuarybooks.jp/pc/白井弓子ホームページ「弓工房」 /http://www.ne.jp/asahi/yumi/koubou/『天顕祭』白井弓子著2008年7月30日発売定価924円(税込み)/352ページ発行・発売 サンクチュアリ出版
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