『パーフェクト・ブルー』、『千年女優』、『東京ゴッドファザーズ』の監督として知られる今敏が、筒井康隆原作のSF小説『パプリカ』をアニメ映画化する。筒井康隆は、SF界の大家で『時をかける少女』や『七瀬ふたたび』、『文学部唯野教授』といった代表作がある。 『パプリカ』は、その筒井康隆が1993年に発表した傑作で、夢を具象化することで患者を治療する精神科医とその分身パプリカを主人公とした作品である。夢と現実が入り乱れる点で、今敏監督の『パーフェクト・ブルー』や『千年女優』に近いものがある。 作品の公開予定は2006年中で、キャラクターデザインに安藤雅司、音楽に平沢進が参加する。また、制作はマッドハウスが行うが、これは来年に公開が予定されている筒井康隆原作のアニメ映画『時をかける少女』と同じ筒井康隆×マッドハウスという組み合わせである。 今監督では、国内ではもとより海外での評価が非常に高く、国外では宮崎駿、押井守、大友克洋を継ぐ日本のアニメ監督とみなされている。同監督の作品は、国際フェスティバルに数多く招待されており、昨年制作されたテレビアニメ『妄想代理人』もテレビ放映されるにために厳しい競争があるアメリカでも、大手のケーブルテレビ放送局カートゥーンネットワークで放映されている。 公開は来年とされているが、国際映画祭の出品や海外での劇場公開の可能性も高いと考えていいだろう。また、『パプリカ』の制作を手掛けるマッドハウスも、海外で非常に評価の高い制作会社である。国内だけでなく海外での活躍も期待できる『パプリカ』は、様々な意味で楽しみな作品である。/KON‘S STONE 今敏公式サイト /筒井康隆公式サイト
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