平成の名作を、令和はどう描くのか― 令和に『魔法騎士レイアース』をアニメ化する意義とは? 岸田拓磨プロデューサーに直撃インタビュー | アニメ!アニメ!

平成の名作を、令和はどう描くのか― 令和に『魔法騎士レイアース』をアニメ化する意義とは? 岸田拓磨プロデューサーに直撃インタビュー

1994年のTVアニメ放送から約30年の時を経て、『魔法騎士レイアース』の新作アニメが10月より放送。令和の『レイアース』がどのようなものになるのか? 岸田拓磨プロデューサーに直撃インタビューを実施した。

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1994年のTVアニメ放送から約30年の時を経て、『魔法騎士レイアース』の新作アニメが2026年10月7日(水)より放送される。筆者は、1994年のアニメ『レイアース』をリアルタイムで観ていた。あの原体験があったから、「アニメ業界のことをもっと多くの人に知ってもらいたい」という想い、そしていまの仕事につながっていると言っても過言ではない。

だからこそ、令和の『レイアース』がどのようなものになるのか、期待と少しの不安な気持ちでいる。そんな想いを持って、本作の岸田拓磨プロデューサーに直撃インタビューした。『レイアース』を令和にアニメ化する意義とは、何なのか。

[取材・文=M.TOKU]

◆少女も少年も夢中! 『レイアース』は価値観を考えさせられるような作品

――本日はよろしくお願いします。まず、本作における岸田さんの役割、アニメ作品のプロデューサーのお仕事について教えてください。

岸田:アニメ作品のプロデューサーはいろいろな仕事、役割があり作品によっても異なりますが、本作における私の役割としては企画を立て、制作するアニメスタジオを探して、実制作の部分では、制作現場の調整や原作サイドの方への確認などになります。

あとは、今回はいっしょにフィルムを作っていくパートナーが合計で3社いるので、各社と作品やビジネスに関して調整することも担当しました。

――ということは、『レイアース』の新作アニメをやりましょうと提案したのが岸田さんだった?

岸田:そうですね。僕がやりたいなと思って、企画を立てました。

――少年時代、私も『レイアース』を見ていました。

岸田:僕もです(笑)。原作は少女マンガですけど、見ていたんですよ。でも、当時は性別関係なく子供たちがこぞって見ていた気がするんです。いま考えてみると不思議ではありますが、それだけ作品に魅力があったということだと思います。

――本当に、いろいろな人に影響を与えてきた作品なのかなと思っていますが、なぜ令和に『レイアース』を再びアニメ化しようと思ったのでしょうか。

岸田:きっかけはトムス・エンタテインメントならではの企画ができないかなと思ったこと。僕はもともとトムスでライセンス営業をやっていて、弊社が関わっていた平成のアニメ『レイアース』のDVDやBlu-rayを作る業務にも携わっていました。そのとき、「『レイアース』のテーマって、いまの時代にも通用する内容なんじゃないか」と感じて。それで、満を持してこの度、企画提案をしました。

――いまの時代でも通用すると感じた理由は?

岸田:まず、CLAMPさんの原作全部がそうなのかもしれませんが、時代性を問わない点。いま見ても皆が共通して楽しめる内容や、いまにつながるテーマ性が詰まっていると思うんです。

――昨今、多くの異世界ものの原作がアニメ化されていますが、『レイアース』もいわば異世界招喚の作品ですよね。そういう点も、時代性を問わない要素のひとつかなとお話を聞いていて思いました。

岸田:まさしく、その通りだと思います。私も企画書に「元祖異世界もの」みたいなことを書きました。当時はそういうジャンルと意識せずに作られたと思うのですが、CLAMPさんは先見の明があってすごいと感じます。

一方で、異世界のお姫様を助けるために悪の神官を倒しますという物語の始まりは、王道のファンタジー作品感もあって。そういう王道さも含めて、今でも多くの人が楽しめる内容だと感じています。

――確かに、わかりやすいストレートな題材でもありますよね。ただ、それだけじゃない、驚くような展開になっていくのも『レイアース』の魅力なのかなと。

岸田:キャラクターそれぞれが背負っている立場や関係値、秘めている思いが少しずつわかっていくという、最後まで引き込まれるストーリーが素晴らしいです。とくに終盤はどんでん返しの繰り返し。本当の敵は誰なのか、自分たちが救えると思っていたのは何だったのか、本当の正義はどこにあるのか……。テーマがひとつじゃないですし、とにかく深すぎるんですよね。セオリーだと思っていたことがひっくり返るという作り方は魅力的ですし、価値観を変えさせられる、考えさせられるような作品でもあると思います。

――確かに、子どもは「カッコいい、かわいい」と楽しめますし、あらためて見返してみると、考えさせられる物語でもあるなと。

岸田:魔神(ロボット要素)が出てくるとか、魔法が使える世界とか、とにかくワクワクしますよね。キャラクターも魅力的で、主人公が一人で突き進むのではなく、三人が成長しながら進んでいくという冒険譚は、見ている側として応援したくもなります。そういう王道の異世界ファンタジーとしての魅力もしっかりありながらセオリーに囚われない、価値観がひとつの見方だけじゃないというのも本作の面白い点。こういう作品のテーマ性や物語、そして自分が魅力だと感じた想いが、『レイアース』をいまの時代にアニメ化する意義かなと思っています。


《M.TOKU》

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