読者に人気のアニメ作品から、期待の声優に作品や役柄について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2026年10月号では、『炎の闘球女 ドッジ弾子』より、一撃弾子役・中山まなかのインタビューをお届け。本稿では、本誌で紹介できなかった部分も含めたロングインタビューとなっている。
弾子の勢いや激しさを表現できるように
――中山さんは、アニメの主人公を務めるのが初めてだそうですね。
そうなんです!家への帰り道で弾子ちゃん役が決まった連絡をもらったのですが、まずうれしくて道端で泣いて。スッキリしてからスキップで帰りました(笑)。
――『炎の闘球女 ドッジ弾子』という作品の第一印象を教えてください。
最初に原作を見たときは、こしたてつひろ先生の絵のかわいさにビックリしました。王道のホビーマンガっぽさがありつつも、女の子の持つ艶が感じられたんです。また、マンガは躍動感があって、まるでキャラクターやボールが動いているようなダイナミックさが印象的でしたし、弾子ちゃんが自分の意志で障壁をぶち破っていく、その熱量にも引かれました。その後、『炎の闘球児 ドッジ弾平』のアニメを見て、必殺技などの共通点を知って、うれしくなりました。
――弾子への最初の印象は?
まず、パワーのある女の子という印象でした。そのパワーがギュッと体に詰まっていて、刺激が加わるとポーンと跳ねていく。ボールみたいな女の子なんだろうという印象でした。また、原作を読んだときから、きっと声も大きいだろうと思っていました。

――物語が進んで、その印象に変化はありましたか?
物語の前半は勢いで突っ走る印象が強かったですが、ライバルたちとぶつかることでどんどん成長していくんですね。「負けられない」という思いが強くなっていくにつれて、カッコいい女の子だという印象にもなりました。
――お化けやピーマンが苦手という、小学生らしい部分もありますよね。
苦手なものを前にして震える弾子ちゃんはかわいいですよね。苦手なものもあるし、時には傷つくこともあるけれど、それでも前に前に進んでいこうとする弾子ちゃんは、本当に素敵な女の子だなと思います。
――そんな弾子を演じるにあたり、どのような役作りを考えましたか?
弾子ちゃんは、感情を隠さないんですよね。怒っているときも、おもしろいと思ったときも、素直にその感情が表に出る。大人になると、虚勢を張ったり感情をごまかしたりしますが、それがまったくないので、勢いや激しさを大切に、感情をそのまま出すことを考えて役作りをしました。
――弾子はだんだんと成長していくキャラクターですが、演じ方も成長に合わせて変えていきましたか?
意図的に変えるというよりは、私自身がアフレコを経て成長していった部分があると感じているので、それが自然と声にも乗ったように思います。第1話のアフレコのときは、やる気がみなぎりすぎて空回り気味でしたが(笑)、周りのキャストさんからの刺激やアドバイスを受けて成長できたと感じているんです。それが、弾子ちゃんのお芝居にも生きていると思います。
――第1話のアフレコ当時は、緊張もありましたか?
緊張しすぎてガチガチでした(笑)。台本の表紙にはキャラクターが描かれているのですが、第1話は弾子ちゃんが「第1話」と書かれた看板を持っていて、あまりにも素敵すぎて「私が持っていてもいいのかな?」とさらに緊張が増してしまったんです。周りを見る余裕もなく、ただニコニコと笑いながら台本を見つめるだけだったのですが、隣に座っていた小仏珍子役の前田佳織里さんが気を使ってくださっていろいろな話を振ってくださり、「こんなにやさしい方がいるんだ!」と感動したことを覚えています。
――緊張はじょじょにほぐれていきましたか?
そうですね。皆さんが明るく楽しく、本番前にテストが終わると、差し入れのお菓子を食べに行って。音響監督さんがディレクションに入られるときには、誰かが「先生来たよ!」って声をかけてくれるんです。音響監督さんも「先生じゃないんだけどね」と乗ってくださるのが楽しくて。緊張よりもワクワクが増していきました。
――弾子を演じる際に、難しいと感じた部分はありますか?
私の性格が弾子ちゃんに近いこともあって、それほど大変なことはなかったのですが、長い叫びは難しかったです。弾子ちゃんはパワーをセーブすることがないので、叫ぶときも最初から100%アクセルを踏んだ状態で。そこからさらに、2段階、3段階とギアを上げていくので、最後には200%のパワーで叫ばなければならない。そこが大変でしたが、気合いが入るポイントでもありました。
――スタッフからは、何かディレクションがありましたか?
つねに「もっと感情を出して大丈夫ですよ」と声をかけていただいていました。とくに、第1話の弾子ちゃんがお父さんのお墓にボールをぶつけるシーンが印象的に残っています。お父さんのお墓は高層ビルくらい高く、自分も高い場所に向けたつもりで声を張っていたのですが、「もっともっと高いよ!」と言っていただいて。そのディレクションを受けて、弾子ちゃんを演じるときは、リミッターを外しまくっていいんだと思いました。
――そんな弾子と中山さんご自身とで似ているところはありますか?
弾子ちゃんはドッジボールのためなら、やれることは全部やるタイプですが、私も仕事のためには全部やろうとするので、そこは似ていますね。

――逆に、ここは似ていないなと思うところは?
かわいさがあるところです。弾子ちゃんは、試合中は野性味あふれる戦い方をするし、見た目もボーイッシュですが、かわいいところもたくさんあるんです。第2話の私服はもちろん、リアクションもキュートで。こした先生が弾子ちゃんを「少し乙女チック」と表現していらっしゃるのですが、まさにそのとおりなので、女子として見習いたいポイントです。
――ほかに、アフレコで印象的だったことはありますか?
ある話数で珍子ちゃんに呼びかけるときに、「珍子との距離感は考えなくていいです」とお話があって。そのとき、どなたかが「珍子との距離感」とボソッとおっしゃったら、スタジオのなかに「ふふっ」と笑うような空気が広がったんですね。普段のアフレコでは、珍子という名前を意識しないようにスタッフさんが心を配ってくださっているのですが、そのときは「ふふっ」がみんなに伝播してしまって、それもおもしろかったです(笑)。
――たしかに、あまり人前で連呼することはないですよね。
そうなんです。ただ、私たちはすっかり慣れてしまっていて、あるときに「外で言わないほうがいいかもしれない」と話題が上がって、麻痺していたことに気づきました。じつは、女性陣のほうが堂々と発言していることが多いですね(笑)。
――第7話からは、いよいよ裏スーパードッジ大会が始まりました。たくさんのチームが登場しますが、いま、中山さんが一番気になっているチームやキャラクターを教えてください。
私が徳島県出身で、友達の実家が高知だったり、学生時代は高知の学校とも交流があったので、土佐アタッカーズが気になります。キャストの皆さんが土佐弁で話されているのを見て、より一層気になる存在になりました。
――とくに印象に残っているエピソードを教えてください。
第6話の合宿のあと、帰路の車内で弾子ちゃんがボールを見つめる姿が印象的でした。楽しい合宿のあとだからこそ、嵐の前の静けさが感じられて、そのメリハリが印象に残っています。
――今後の展開の注目ポイントは?
裏スーパードッジ大会が続くのですが、USバッファローズ戦ではもち子ちゃんとスージーの過去にスポットがあたり、スージーが本領を発揮してカッコいいんです。あまりのカッコよさに、スージー役の大地葉さんに、収録後「カッコよかったです!」と声をかけてしまったくらいでした。また、さらにその先では、ブラックアーマーズの過去や、珍子ちゃんの両親にまつわる話など、いろいろなところにスポットが当たります。御堂蘭役の伊瀬茉莉也さんが、「テストから録ってください」とおっしゃっていて、そのくらい感情のこもったお芝居をされていたんですね。私もうしろでアフレコを見ながら泣いてしまったくらいですし、泣きながらマイクに叫んだりもしました。熱量のこもったクライマックスが待っていますので、ぜひ注目してください。
MegamiにQuestion

Q.自分のチャームポイント
A.大きい口
口が大きくて、ご飯をたくさん食べられるところが自慢です。たまに、映像を見て、自分の声の大きさに驚くこともあります(笑)。
Q.自分のニックネーム
A.中山
かわいいニックネームがほしかったのですが、「なかやままなか」という名前の母音が全部「あ」なので、皆さん呼びやすいらしく、ニックネームがつかないんです。でも、「中山」と呼ばれるのも親しさが感じられてうれしいです。それから、前田さんだけは「まなちゃん」と呼んでくれるので、それもうれしいです。
Q.自分の声の特徴
A.強い
勢いと芯があると思っているので、「強い」と言わせていただきたいです。
Q.自分の性格
A.暴走機関車
やると決めたことは、睡眠を削ってでも取り組んでしまいます。ただ、体が丈夫で体調を崩すことがほぼないんです。ある年の誕生日には、お誕生日会を開いてくださる方がいて、夜ごはんも一緒に食べて朝まで騒いだのですが、その翌日には完徹したまま姉と一緒にテーマパークに行きました。また、好きなアニメを一気見したくなったことがあって、視神経が疲れて痛くなるくらい、アニメを見続けました。
Q.いま、ハマっているものは?
A.アニメ視聴
ある作品のダビング作業にお邪魔させていただいたとき、とても音の調整にこだわっていらしたんですね。それを見て、音を意識してアニメを見たら、もっと楽しめるんじゃないか、さらに新しい見方ができるんじゃないかと思い、自分の青春と言ってもいい『家庭教師ヒットマンREBORN!』や『キルラキル』『プロメア』などを改めて見ています。
Q.ドッジボールは得意?
A.得意です!ボールを取るのがうまいです
誰からのボールでも取れる自信があります。あるときは、顔面でボールを受けてしまったのですが、あまりに負けず嫌いなので、顔面セーフと言いつつそのボールを投げ返しました。
Q.学生時代に打ち込んだことは?
A.放送部
中学時代に声優になろうと決めて、声優と近しい部活や習い事をしようと考えたんです。そこで放送部はしゃべるから近いなと思い、県で一番放送部が強いところを調べたんですね。朗読の技術やナレーションを競うコンクールで強い学校だったので、入試の面接でも「ここの放送部のトップを取りに来ました」ということを、マイルドな言い方で伝えたほどです(笑)。実際、いい部員に恵まれて、3年連続で全国大会に出場したんですよ。
Q.本作のキャッチフレーズ
A.令和を焦がす超熱血スーパードッジボール
こした先生が返ってきたという意味を込めて「令和」を入れました。また、「焦がす」と「熱血」はどうしても入れたくて、それをぎゅっと凝縮しました。熱く爽快なアニメなので、ぜひ見ていただけたらうれしいです。
Profile
なかやま・まなか/4月2日生まれ。徳島県出身。アミュレート所属。
主な出演作は、『まおうとうばつたい!』勇者レジーナ役など。
作品Information
原作/こしたてつひろ『炎の闘球女 ドッジ弾子』(小学館「週刊コロコロコミック」連載中)
毎週月曜日夜11時よりTOKYO MXほかにて放送中
https://dodge-danko.com/
己の熱く燃える魂をボールに乗せてぶつけ合う格闘球技“闘球”。廃部になっていた球川小学校の闘球部を復活させた一撃弾子は、弾子たちとは別に学校に認められて密かに活動してた公式の闘球部と合流。全国優勝をかけ、強豪が集まる裏スーパードッジ大会に挑む!
(C)こしたてつひろ/小学館/ドッジ弾子製作委員会
●取材・文/野下奈生(アイプランニング)




