「SPY×FAMILY」ヨル役・早見沙織の芝居に宿る“無意識”の妙技【インタビュー】 | アニメ!アニメ!

「SPY×FAMILY」ヨル役・早見沙織の芝居に宿る“無意識”の妙技【インタビュー】

テレビ東京系列ほかにて放送中のTVアニメ『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』Season 2。アニメ!アニメ!では、ヨル・フォージャー役を演じる早見沙織さんにインタビューを実施。自身とキャラクターの共通項や演じる際のポイント、さらに、役柄にちなんで「プライベートと仕事時のスイッチの切り替え方」をテーマにお話をうかがった。

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「SPY×FAMILY」第2輪先行カット(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
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テレビ東京系列ほかにて放送中のTVアニメ『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』Season 2。アニメ!アニメ!では、ヨル・フォージャー役を演じる早見沙織さんにインタビューを実施。自身とキャラクターの共通項や演じる際のポイント、さらに、役柄にちなんで「プライベートと仕事時のスイッチの切り替え方」をテーマにお話をうかがった。

[取材・文:吉野庫之介]



仕事での無意識的なスイッチの切り替え


――Season 1までのストーリーにおいて、演じ方を迷われたシーンや、印象深かったシーンを教えてください。

ロイドさんとバーに行って、飲みすぎたヨルさんが暴走するエピソードがあったのですが、彼女の彼に対する感情が信頼感なのか、はたまた愛情なのか、また、その愛情はどういった愛情なのかをヨルさん自身もはっきり意識していない状態で、表現の塩梅が難しいなと感じました。

そういったシーンでは、ちょっとしたニュアンスの違いで恋愛感情があるセリフに聴こえたり、逆にドライに聴こえたりもするので、そこをはっきりさせないお芝居が求められ、かつ、酔っ払っている状態だから本音っぽく聴こえる必要もある。それをどのように表現するかについては丁寧にディレクションをいただきました。

――たしかにその塩梅は難しいですね。視聴者目線からだとヨルさんが持つ二面性ははっきりわかりやすく映る部分があるのですが、その感情を紐解いてみると、表現の仕方によって印象がガラッと変わってくる。

そうなんです。また、ヨルさんの場合は“無意識”の部分が意外に作用していて、ロイドさんへの感情もそうですし、戦闘シーンでは本能で動くこともある。さらにそれを織り交ぜたようなシーンもSeason 1の後半から増えてきたなと感じます。

――そのスイッチの切り替えは大変ですよね。これは個人的な印象ですが、普段は朗らかな雰囲気で、お仕事ではプロとしての風格が漂うヨルさんと早見さんは非常に似ているように感じるのですが、ヨルさんに共感を覚えたエピソードはありますか?

私もヨルさんと同じく子どもの頃からお料理にチャレンジすることが多くて、作中で苦手な料理に挑戦しようとする姿に共感を覚えました。彼女のようにとてもマズいものが出来上がることもあったのですが(笑)、上手くできたもので家族が喜んでくれたときはすごく嬉しくて。

――作ったもので誰かが喜んでくれた記憶って残りますよね。ヨルさんのお料理回は毎度面白くて私も好きです(笑)。ちなみに“仕事人”としての面ではいかがですか?

お仕事の面では、意識的にも無意識的にも切り替わるところがあるのですが、どちらかといえば、ヨルさんの無意識的なスイッチの切り替えに共感を覚えます。

私はわりと緊張するタイプで、「お仕事だ、頑張るぞ…」と身構えてしまうと固まってしまうことがあるので、普段はあまり意識せずに、現場に入ったときに自然と切り替わるような感覚で臨んでいて。そうした部分は彼女とも似ているのかなと思います。

――プライベートとお仕事のスイッチの切り替え方法として、生活におけるルーティンなどはありますか?

寝る前の柔軟は私のルーティンになっていますね。身体がこわばっているとお芝居とは関係のないところに力が入ったり、ろれつが回りにくくなってしまうことがあるので、学生時代から続けています。あとは現場に入ってからも肩を回したり首を伸ばしたりと、座りながらできる柔軟をしています。

また、気持ちの切り替えの面では「自分の機嫌がよくなるリスト」を作っています。たとえば、「いい入浴剤を使ってゆっくりお風呂に浸かってパックする」とか「好きなネイルを塗る」とか「好きな香りのテスターを嗅ぎに行く」とか(笑)。

そういった自分にとっての小さな幸せを書いておいて、その時々でやりたいものをチョイスしてやってみたり。最近だと謎解きにハマっているので、普段とは別の脳を使って気分転換をしています。

――そのプライベートで得た経験がお仕事にもフィードバックされたり。

それはとても多いですね。学生時代からお仕事をしているからという部分もあると思いますが、学校行事の思い出や、友達と休み時間に喋っていた感覚は作品のお芝居でも生きていたと思いますし、舞台や映画を観に行くのも好きなので、そこで得た感動を心の栄養にしたり。

――ちなみにヨルさんの役作りではどのようなところからヒントを得たのですか?

ヨルさんは“無”になる瞬間というか、普段ぼーっとしているときの感覚や、人との会話を何も考えずに楽しんでいるときの感覚からヒントを得ています。

アニメーションは原作に一言一句忠実に作られていて、台本で1文字違っていても細かく修正が入る現場なので、まずは原作の細かい描写からヒントをもらうのですが、ヨルさんの場合は“考えすぎない”という部分が大きいですね。

――先ほどもおっしゃっていた“無意識”を表現するというか。

そうですね。言語化は難しいのですが、なるべく雑念をなくせたらいいなと思いながら向き合っています。



フォージャー家の“絆の深さ”はSeason 2、劇場版でも


――これまでのストーリーの中で、早見さんがとくにお気に入りのシーンは?

個人的には、アーニャさんが星(ステラ)を取ったシーンが好きですね。それを家族みんなで喜んで笑顔になるという絵面にすごくほっこりしました。

――家族の絆が感じられるいいシーンですよね。

そんなフォージャー家としての絆の深さは、Season 2の「豪華客船編」でもどんどん強くなっているなと感じます。ヨルさん視点で、ロイドさんやアーニャさんと別行動で何話か過ごしていくことになるのですが、これまで築き上げてきた二人への信頼の大きさを改めて感じるエピソードになっていると思います。

――今ではヨルさんにとってフォージャー家はかけがえのない存在というか。

そうですね。最初はお互いの利害が一致したところから始まった“偽りの家族関係”でしたが、今では“家族ありきの関係”に前提が逆転している気がして。Season 2のみならず、12月22日から公開される『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』も、そんな家族関係に焦点が当たったストーリーになっているので、ぜひ合わせてお楽しみいただけたらと思います。

――また、ヨルさんの周りにも様々なキャラクターが増えてきましたが、とくに面白いなと思うキャラクターは?

うちの弟(ユーリ)はとても面白いと思います(笑)。キャラクターの個性も強いのですが、Season 2の収録でも「やはりヨルさんと姉弟なんだな」と感じるシーンが多いんです。小さい頃から一緒に過ごしてきたからこその似ている部分や、モノローグとセリフの関係性からも感じられるものがあって。フォージャー家とはまた違った家族のつながりを覚えますね。

あとはフィオナさんもアニメーションになったことで勢いがより増したキャラクターだなと思います。Season 1のテニス回なんかは作画も相まってまるでスポーツ漫画のようで(笑)。彼女のモノローグもかわいくて愛おしさを感じました。

――Season 2での活躍も楽しみです(笑)。最後にファンのみなさんへメッセージをお願いします。

Season 1から地続きとなっているストーリーですので、またSeason 2の第1話からワクワクしてご覧いただけると思いますし、原作ファンの方にとっては「この話もアニメ化してくれるんだ!」というサブエピソードも満載です。ぜひご期待ください!



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TVアニメ『SPY×FAMILY』Season 2

▼放送情報:
毎週土曜日23:00よりテレビ東京系列ほかにて絶賛放送中!
※放送日時は変更の可能性がございます

▼配信プラットフォーム
ABEMA・Amazon Prime Video・Disney+(ディズニープラス)・dアニメストア・dアニメストア ニコニコ支店・dアニメストア for Prime Video・DMM TV・FOD・Hulu・J:COMオンデマンド・Lemino・milplus・Netflix・TELASA・TELASA(au スマートパスプレミアム)・U-NEXT・WOWOWオンデマンド・アニメタイムズ・アニメ放題・バンダイチャンネル ほか

【STAFF】
原作:遠藤達哉(集英社「少年ジャンプ+」連載)
監督:古橋一浩・原田孝宏
シリーズ構成:大河内一楼
副シリーズ構成:谷村大四郎 久尾 歩
キャラクターデザイン・総作画監督:嶋田和晃
色彩設計:原 恭子 
美術設定:塩澤良憲 スタジオイースター 
美術監督:臼井みなみ  
3DCG監督:宮地克明  
撮影監督:佐久間悠也  
編集:齋藤朱里(三嶋編集室)
音楽プロデュース:(K)NoW_NAME
音響監督:はたしょう二
音響効果:出雲範子
制作:WIT STUDIO×CloverWorks

オープニング主題歌:Ado「クラクラ」
エンディング主題歌:Vaundy「トドメの一撃」feat. Cory Wong

【CAST】
ロイド・フォージャー:江口拓也
アーニャ・フォージャー:種崎敦美(※崎は立つ崎が正式表記)
ヨル・フォージャー:早見沙織
ボンド・フォージャー:松田健一郎
フランキー・フランクリン:吉野裕行
シルヴィア・シャーウッド:甲斐田裕子
ヘンリー・ヘンダーソン:山路和弘
ユーリ・ブライア:小野賢章
ダミアン・デズモンド:藤原夏海
ベッキー・ブラックベル:加藤英美里
フィオナ・フロスト:佐倉綾音


(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会

《吉野庫之介》
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