マーベル・スタジオ最新作『ソー:ラブ&サンダー』がいよいよ2022年7月8日にロードショー。マーベルファンの期待高まるなか、日本語吹き替えキャストを務める三宅健太(ソー役)、沢城みゆき(ヴァルキリー役)のインタビューが到着した。2人はキャラクターを演じてみての気持ちや、印象的なシーンについて語っている。
■「ソー:ラブ&サンダー」のストーリー
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『ソー:ラブ&サンダー』の舞台は、大ヒットを記録した『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界。サノスとの激闘で多くの仲間を失ったソーは、闘いを避けるようにガーディアンズと地球を後にしていたが、ある日全宇宙の神々滅亡を誓う“神殺し”のゴアに襲われてしまう。
絶体絶命のその時、彼の前に現れたのは、ソー以上の力を持つ新たな“マイティ・ソー”に姿を変えた元恋人のジェーンだった。
2人のソーとゴアとの戦いが始まる……。
■三宅健太(ソー役)
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――『マイティ・ソー バトルロイヤル』から5年が経過して制作が決定した時の気持ちをお聞かせください。
三宅:実はにわかに信じられなかったです。あの、『アベンジャーズ/エンドゲーム』で旅立って行ったわけじゃないですか。だから正直、何と戦うんだろうというのが最初の印象でした。だってサノスという巨大な敵も倒して……でもその代わり、このエンドゲームに至るまでの間にいろんな犠牲もあって。それでも彼なりに新しい道を見つけようとしている。どんな物語を描くんだろうとすごく疑問に思ったっていうのが最初の印象でしたね。ともすれば違うソーが出てくるのか? クリス(・ヘムズワース)は出てくるのか?って、にわかには信じられなかったですね。
――シリーズを通したソーの魅力はどんなところですか?
三宅:ソー自身の魅力ですよね。一番身近な存在であるところですよね。一番身近に感じるところがある気がするんですよ。等身大……まさにそうで、アスガルドの神様で一番かけ離れているはずなんですけどね(笑)。なのになぜか一番近しいものを感じる。
作品としていえば、変化に貪欲ですよね。ソー自体のキャラクターも一番変化をしている気がしていて、だから飽きさせない。どのタイトルを観ても新鮮……特に新鮮に感じやすいんじゃないかと思います。
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――アベンジャーズのビッグ3として活躍していたソーがヒーローを卒業するという宣言をしますが、11年間演じられてきた三宅さんがそれを知った時のお気持ちは?
三宅:そうですね~これは声を担当する者としていかがなものかなとも思うんですけど、「そうか! わかった!」って思っちゃったんですよ(笑)。実際にエンドゲームまで含めて声を担当させていただいて、もう映画という意識ではなくて、ソーという人物に対して「いや、そりゃそうだよね。疲れたろう。いいよ、いいよ」って思って(笑)。
トレーラーでも「俺はヒーロー卒業だ」みたいなことを言っていたので、「そうか~! じゃあこれからは思う存分楽しんだらいいじゃない! 自分っていうものを!」っていう気になって、お疲れ様!って思いました。もちろん声を当てられなくなったら寂しいなって気持ちもあるんですけどね。いいよいいよ、よく頑張ったよっていう思いがありました。
――たくさんの戦いを経てきたソー。三宅さんが感じたソーの変化と『ソー:ラブ&サンダー』ならではのソーの魅力について教えて下さい。
三宅:ぶっちゃけ言うと、一番人間くさくなりましたよね。3作通して、なんというかプライドの高い王子様だったし、天上人感全開だったのに対して、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』で責任というものを背負うようになって影があるようになっちゃったんですよ。それで3作目で王という使命を一回手放して、自由に飛び回るっていう意識を持ってからすごくはちゃめちゃな人になって(笑)。で、その間にアベンジャーズで出会いや別れがあり、何よりもロキとの邂逅や別れがあったり、なんかすごく、神としての厚みを増したかはわからないですけど、人間味が増したんじゃないかと思いますね。本当に人間くさいソーになっていったなと思いますね。
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――ジェーンがマイティ・ソーとして帰ってきますが、三宅さん演じたソーとどのように関わってくるのか、お答えできる範囲で教えてください。
三宅:一言でいえば驚きの展開ですよ(笑)。すでに流れている映像の通り、ソーとマイティ・ソーになったジェーンが向き合っているんですけれども、なんともいえない空気感で(笑)。
――ファンの方からしてもグッとくるようなシーンもありますか?
三宅:グッときますけど、ただこのジェーンがヒーローとなったマイティ・ソーは、本家ソーより勝るとも劣らない魅力を持っていること間違いないです。そして、ソーは今回も集大成といわんばかりにものすごい人間味を発揮するので、あらゆる面からみても、カッコかわいい…カッコ悪い全部が詰まっています(笑)。
■沢城みゆき(ヴァルキリー役)
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――前作から約5年、最新作の制作が決定したときのお気持ちを教えてください。
沢城:またヴァルキリーに会える! それだけで充分嬉しかったのに、ソーと共闘させてもらえる機会が再び訪れるなんて……!
――(シリーズ全体を通して)ソーの魅力はどんなところだと思われますか?
沢城:……最後はカッコいいと言う、ズルいカッコよさでしょうか。ヒーローとしてはあまりに紆余曲折する人間味ある姿に、個人的には唯一無二の親しみやすさも感じています。
――前作では女戦士としての逞しいキャラクターを魅せていましたが、今回アスガルドの王となったヴァルキリーについて、キャラクターの変化はありましたか?
沢城:国を治める、みんなのリーダーという事が板についている雰囲気はありつつも……心底楽しくなさそうだなぁ(苦笑)という感じでしょうか。
――本作ではジェーンが新たなヒーロー”マイティ・ソー”として戻ってきますが、彼女の魅力はどんなところだと思われますか? また沢城さんが演じたヴァルキリーとどのように関わってくるのでしょうか?
沢城:あれ? こんなにツッコミどころのある愛らしいキャラクターだったっけ??(笑)と言うほどに、彼女は今回とてもとても懸命にマイティ・ソーとしての役割を果たそうと奮闘しています。私と、そしておそらくヴァルキリーも、心から支えたくなったジェーンにご期待にください!
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――予告編を拝見させて頂く限り、今回ヴィランである神殺しのゴアを前に、ソーとマイティ・ソー、ヴァルキリーらとの壮絶なバトルがみられ、シリーズ前作を超えてより迫力がレベルアップしているように感じました。吹替にあたって意識されたことなどありますか?
沢城:パンチやキックよりも、言葉は人を傷つけることができるのだと再認識しました。心に筋力をつけることは誰にもできないのかもしれません。けれども、その傷口を癒すことができるのもまた言葉なのかもと再認識できる……バトルでした!!
――ヴァルキリー役のテッサ・トンプソンさんの演技はどんな印象でしたか?前作とどこか変わった点など感じられたところがありましたら教えてください。
沢城:彼女のヴァルキリーを見ていていつも素敵だなと思うのは、酔っ払っていたり、飄々としていたり、声を荒げたりしていても一貫してその根底に相手に対してとーっても優しさがあるように感じられるところです。私もこんな風にお芝居したいなと憧れてしまいます。今回に関して言えば、懸命に王様をやろうとはしてるんだろうけど顔に出ちゃってるよ!な、ぶずっとした表情が魅力的でした(笑)。
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――最新作を楽しみにしている観客の皆さんに、本作のどんな部分に期待してほしいですか?
沢城:んー! どれも好きなので、かなり迷いますが、「ソー」シリーズの中で私は今作が一番好きかもしれません。4Dで絶対見たい!と思うような派手さに加えて、またそれとは対照的なぐっとくる壮絶さもあると言えばいいのか……。早くたくさんのファンの皆さんと分かち合いたい! ちぇきら!
(C)Marvel Studios 2022