緒方恵美、少年の“揺らぎ”を演出する唯一無二の声―「劇場版 呪術廻戦 0」乙骨憂太が「ぴったり」と言われる理由 | アニメ!アニメ!

緒方恵美、少年の“揺らぎ”を演出する唯一無二の声―「劇場版 呪術廻戦 0」乙骨憂太が「ぴったり」と言われる理由

緒方恵美さんの経歴を振り返ると共に、なぜ緒方恵美さんが乙骨憂太のキャラクターボイスに「ピッタリ」と言われるのかの理由を探ります。

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緒方恵美
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  • 『劇場版 呪術廻戦 0』キービジュアル(C)2021 「劇場版 呪術廻戦 0」製作委員会 (C)芥見下々/集英社
  • 乙骨憂太(C)2021 「劇場版 呪術廻戦0」製作委員会(C)芥見下々/集英社
  • 乙骨憂太 設定画(C)2021 「劇場版 呪術廻戦0」製作委員会(C)芥見下々/集英社

人間の“負の感情”から生まれる「呪い」と、それを呪術で祓う「呪術師」との闘いを描き、コミックス累計発行部数6,000万部(デジタル版を含む)を突破した芥見下々さんの人気コミック『呪術廻戦』。初の劇場版作品にして前日譚にあたるストーリーが展開する『劇場版 呪術廻戦 0』が、12月24日(金)より公開されました。

人気絶頂の中での映画化発表に多くの人が歓喜しましたが、やはり気になるのはTVアニメに登場していなかった、劇場版の主役となる乙骨憂太のキャラクターボイス。突如、何の告知もなしに公式サイト上にカウントダウンが現れた時は、「乙骨キャスト発表のカウントダウンなのでは!」とSNSを中心にファンの間で“声優予想”が白熱。そして7月30日の0時に、緒方恵美さんが演じることが発表されました

同時に、緒方さん演じる乙骨の声を早速聞くことができる特報映像も公開に。「まさかの緒方さん!?」という驚きの声もあれば、特報を見て「ピッタリすぎる」と納得の意見も。

そこで今回、緒方恵美さんの経歴を振り返ると共に、なぜ緒方さんが「ピッタリ」と言われるのかの理由を探ります。

■乙骨憂太が主人公『劇場版 呪術廻戦 0』で描かれる物語

『呪術廻戦』あらすじ

上述した通り、コミックス累計発行部数6,000万部を突破した『呪術廻戦』は、「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)にて2018年から連載をスタート。2020年にはMAPPA制作にてテレビアニメ化され、大きな話題となりました。

驚異的な身体能力を持つ主人公・虎杖悠仁は、ごく普通の高校生活を送っていたが、ある日“呪い”に襲われた学友を救うため、特級呪物「両面宿儺の指」を喰らい、己の魂に呪いを宿してしまう。呪いである両面宿儺と肉体を共有することとなった虎杖は、最強の呪術師・五条悟の案内で、対呪い専門機関である「東京都立呪術高等専門学校」へと編入することに。呪いを祓うべく呪いを宿した少年の後戻りのできない、壮絶な物語が廻りだす――。

『劇場版 呪術廻戦 0』あらすじ

その前日譚が描かれる『劇場版 呪術廻戦 0』は、コミックスの“0巻”にあたる『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』が原作。幼少の頃、幼なじみの祈本里香を交通事故により目の前で失った乙骨憂太は、怨霊と化した里香の呪いに苦しみ、自身の死を望んでいた。そんな中、最強の呪術師・五条悟によって呪術高専に迎えられ、同級生の禪院真希・狗巻棘・パンダと出会ったことにより、乙骨は“ある決意”をすることに。しかし、乙骨たちの前にかつて一般人を大量虐殺し高専を追放された最悪の呪詛師・夏油傑が現れ、新宿と京都に千の呪いを放つ“百鬼夜行”を決行。果たして、乙骨は夏油を止められるのか――?

『劇場版 呪術廻戦 0』キービジュアル(C)2021 「劇場版 呪術廻戦 0」製作委員会 (C)芥見下々/集英社

一大ムーブメントを巻き起こした『呪術廻戦』の劇場版。さらに、原作はあるとしてもテレビシリーズとは違う主人公を置くというファンの期待値と共にハードルも上がっている中での、乙骨役の発表。緒方さん自身も「オファーをいただいた時は、本当に驚きました! 話題の呪術廻戦に、突然、そんな大役で……!?」と驚きを露わに。

その一方で、特報のアフレコを経て「原作イメージを大事に、私なりの乙骨憂太像を、チームの皆様の胸をお借りしながら、誠心誠意創りあげられたらと思います」とコメントされています。

■緒方恵美が乙骨憂太役に「ぴったり」の理由


乙骨憂太 設定画(C)2021 「劇場版 呪術廻戦0」製作委員会(C)芥見下々/集英社

ファンのハードルを超え、さっそく「ピッタリ」という意見が出た緒方さん。その理由は、やはりこれまでの経歴、演じてきたキャラクターの説得力が一番大きいと感じます。

緒方さんはこれまで、『幽☆遊☆白書』の蔵馬/南野秀一、『美少女戦士セーラームーン』の天王はるか/セーラーウラヌス、『魔法騎士レイアース』のエメロード姫イーグル・ビジョン、『カードキャプターさくら』の月城雪兎/ユエ、『遊☆戯☆王』の武藤遊戯、『ダンガンロンパ』の苗木誠狛枝凪斗など、少年、少女、青年、男装の麗人など幅広い役を演じてきました。

中性的な声」と評されることの多い緒方さんですが、“中性的”の中でも唯一無二。無理に声を低くして少年らしくしているわけではなく、女性が持つ高い音程にも関わらず、その中に声変わり前の少年が持つ“揺らぎ”が含まれており、それが少年役を演じる上で抜群に良い味を出しています。女性だからこそ持つ、男性には出せない独特の儚さ、危うさなども感じられ、“緒方さんにしかできない(出せない)”役・魅力を持っていると、筆者は感じます。

そして緒方さんを語るには欠かせない作品・キャラクターといえば、当然『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジでしょう。エヴァンゲリオン初号機の起動実験において目の前で母を失っただけでなく、父の命によりその初号機に乗って使徒殲滅の任務に就かなければならなくなったシンジ。わずか14歳が背負うには重すぎる重圧に苦しみ葛藤し、傷つきながらも、綾波レイや惣流・アスカ・ラングレーらとの交流により少しずつ成長していくというキャラクターです。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』で改めて緒方さんの声に注目した時に、内向的で不安定、そして人一倍愛に飢えているシンジの悲痛な心情を、これほどまでに痛々しく演じられるのは緒方さんしかいないと感じました。

乙骨も、怨霊と化した里香が原因で“絶望”を抱えるキャラクター。しかし、呪術高専での仲間との関係をきっかけに、自身の目標へと向かい突き進んでいくこととなります。その乙骨の心の揺らぎや絶望から希望へ向かう転調を、間違いなく緒方さんはスクリーンで魅せてくれるでしょう。

■花澤香菜、山寺宏一、速水奨らも出演


『劇場版 呪術廻戦 0』では、乙骨以外にもテレビシリーズに出てこなかったキャラクターが登場。幼い頃に乙骨と結婚の約束をしたが、死んで怨霊となってしまった折本里香役を花澤香菜さんが演じるほか、夏油一派として伊藤静さん(菅田真奈美役)、速水奨さん(ラルゥ役)、松田利冴さん(枷場美々子役)、松田颯水さん(枷場菜々子役)、山寺宏一さん(ミゲル役)も出演されます。

原作を読んでいる人はわかっているとは思いますが、今後テレビシリーズがさらに続くとなった場合にかなり重要となってくるキャラクターも……。

まだまだ収まる様子のない“呪術旋風”。ぜひ劇場に足を運び、その旋風に乗り遅れないようにしてくださいね。

12月24日、百鬼夜行が始まる――

《米田果織》

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