■景之にはモデルがいた?
――あらためて、Blu-rayやDVDは繰り返し見られるといことで、「ここを見てほしい!」という注目ポイントを教えてください。
荒木:景之と無名が城の中で戦う場面は、江原さんがコンテから原画に至るまで担当した入魂のシーンです。
動きがとても速いので一瞬で流れていってしまうのですが、「無名が景之にはじかれて、よろけた勢いを活かして回し蹴りをする」といったように、ひとつひとつのアクションにちゃんと意味があります。コマ送りをすると面白い発見があると思うので、ぜひやってみてください。

また、配信版は何本かに分割されているのですが、Blu-ray&DVDは劇場公開と同じひとつながりのバージョンが収録されています。自分は映画としてこの作品を作ったので、パッケージに収録されているバージョンが本来の姿。そうした意味でも、ぜひBlu-ray&DVDで見てほしいと思います。
美樹本:僕はいち視聴者として、ジャケットに描いた場面はどれも「おお!」と心に響きました。個人的には景之と深雪のシーンをもっと見たかったところです。「『カバネリ』を見てくれた方へのファンムービーをつくる」という趣旨や、60分の尺のなかでは難しかったと思います……。
荒木:景之と深雪の話は短い尺の中でも描けるように考えていたのですが、実際に作ってみると思っていた以上に彼らに気持ちが入りました。もっと尺があれば描けた一面もあるんですけど……。

――たとえばどんなシーンでしょうか?
荒木:自分としては、景之の領主としての過去の姿も描きたかったんです。そのための資料集めや考証も行ってました。
海門はかつて鉱山だったと設定しており、景之のモデルにしていた歴史上の人物もいて、江戸時代に領主でありながら銀山を経営していた門屋養安(かどやようあん)です。
その人は従者に子どもが生まれたときには自分で栽培した白菜を贈っていた逸話もある良い人なんですよ。
そういったエピソードがストックされていたので、景之のことも深く描ける尺があったらよかったのですが、実際は本当に最低限に絞り込まなければいけなくて。アフレコの際に、景之を演じて下さった三木眞一郎さんに幾つかをお伝えするのがせいぜいでした。それでも景之側のエピソードは短い時間でインパクトを残せたので、うまくいったなと思っています。
――ちなみに、ファンとしては生駒や無名の今後の物語を見たいところです。今後の構想などはありますか?
荒木:「次はこういう話を描きたい」というアイデアはあります。ぜひ実現できればと思っていますので、引き続き『カバネリ』を応援していただけるとありがたいです。
◆◆◆
インタビュー後の撮影では、荒木監督が美樹本氏とのツーショット写真に感無量の様子。『海門決戦』のパッケージを2人で持ちながら、改めて作品に想いを寄せていた。

TVシリーズ以上に洗練された映像、そして美樹本氏描き下ろしの美麗ジャケットなど、Blu-ray&DVDは『カバネリ』の世界をすみずみまで満喫できるアイテムとなっている。
劇場で見た人も未見の人も、この機会に手に取ってみてはいかがだろうか。
■『甲鉄城のカバネリ 海門決戦』Blu-ray&DVD
完全生産限定版 Blu-ray
10,000円+税
完全生産限定版 DVD
8,000円+税
完全生産限定版特典
◆美樹本晴彦描き下ろしBOX
◆江原康之描き下ろしデジパック仕様
◆特典ディスク:ライカリール(仮アフレコ映像)
◆特製設定資料集(50P)
◆美樹本晴彦入場者特典イラストピンナップ
◆特典映像
・PV集
・「咲かせや咲かせ」 ノンクレジット映像
・「KABANERI OF THE IRON FORTRESS(海門決戦ver.)」 ノンクレジット映像
・「ninelie(海門決戦ver.)」 ノンクレジット映像
◆オーディオコメンタリー
本編ディスク出演:
畠中祐・千本木彩花・内田真礼・増田俊樹・荒木哲郎・岡安由夏
特典ディスク出演:
荒木哲郎・大河内一楼・笠岡淳平・中武哲也・岡安由夏
完全生産限定版 Blu-ray
10,000円+税
完全生産限定版 DVD
8,000円+税
完全生産限定版特典
◆美樹本晴彦描き下ろしBOX
◆江原康之描き下ろしデジパック仕様
◆特典ディスク:ライカリール(仮アフレコ映像)
◆特製設定資料集(50P)
◆美樹本晴彦入場者特典イラストピンナップ
◆特典映像
・PV集
・「咲かせや咲かせ」 ノンクレジット映像
・「KABANERI OF THE IRON FORTRESS(海門決戦ver.)」 ノンクレジット映像
・「ninelie(海門決戦ver.)」 ノンクレジット映像
◆オーディオコメンタリー
本編ディスク出演:
畠中祐・千本木彩花・内田真礼・増田俊樹・荒木哲郎・岡安由夏
特典ディスク出演:
荒木哲郎・大河内一楼・笠岡淳平・中武哲也・岡安由夏
(C)カバネリ製作委員会









