兵庫県所在の宝塚市立手塚治虫記念館は、虫プロダクション出身でロボットアニメを監督した経験のある富野由悠季と高橋良輔を招き、「虫プロの遺伝子~ロボットを創った男達」と題したトークショーを行うと発表した。宝塚ホテル・宝寿の間にて、2017年3月12日の13時より開演する。虫プロダクションとは、マンガ家になった手塚治虫が幼少期に感じたアニメへの想いを形にするべく創設した、手塚自身の制作スタジオだ。虫プロダクションにはアニメ業界の発展に貢献した多くの人材が在籍しており、『機動戦士ガンダム』の富野や『装甲騎兵ボトムズ』の高橋も、かつては同社でその腕を磨いている。今回のトークショーは、虫プロダクションに入社してアニメ制作を開始した富野と高橋を招聘し、同社での手塚との思い出やTVアニメーション黎明期の話のほか、『機動戦士ガンダム』・『装甲騎兵ボトムズ』などで「ロボット」を題材にしたきっかけやその醍醐味、創作に込めた想いなどについて、両名に語り合ってもらうことが目的となる。出演に向けて富野は「昆虫が好きになれる空気感と宝塚歌劇団に代表される文化。それが手塚先生を育てたと思っています。そのような場所でお話をさせていただけるというのは、ファンにとって名誉なことなのです」とコメントしたうえで、「そんなもの? という疑問に答えられたらいいなと思っております。創作をするとか時代性を乗り越えるためには、風土の持つ力は無縁なものではないと思っておりますので......」との意欲を語った。そして高橋は手塚を「魁であり、並ぶ者のない巨星であり、そして常に前衛だった。生涯をかけて留まるということを知らなかった。言うことはいつも一緒、『アイディアは売るほどあるんですよ』。この気概! 私の人生で知りえた真に偉大な存在であった」と振り返りながら、「その人がいつも言っていたのが、『あなたも私と同じ作り手なんですよ』の一言。この言葉にどんなに後押しされたか、感謝してもしきれない。そんな師のことを皆さんと一緒に語り合いたいと思います」と想いを寄せた。入場料700円・定員500人で、参加には往復はがきでの事前申し込みが必要となる。手塚の下でテレビアニメ黎明期を駆け抜け、現在は日本を代表するアニメ監督として名を馳せている両名だけに、大きな注目を集める催しとなりそうだ。「虫プロの遺伝子~ロボットを創った男達」日時: 2017年3月12日(日)13時開演(15時終演予定)会場: 宝塚ホテル「宝寿の間」出演者: 富野由悠季、高橋良輔定員: 500人(事前申し込み制)入場料: 700円(参加者は手塚治虫記念館への入館が可能)
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