さて10分という短い休憩の後は『BLACK DOG LIVE~from アイドルK』、アンサンブルの面々がまずはタキシード姿で登場、それから白い燕尾服の夜刀神狗朗役の荒牧慶彦が張り切って登場、そこに映像だけであるが、存在感たっぷりの松田凌も出てくる。そしてオールスターキャスト、歌って踊る、このショーだけにかき下ろされた楽曲もあり、30分ばかりの短い時間ではあるが、かなり密度濃くし上がっていた。
しかし、この回の最大のハイライトは手塚vs跡部だろう。1年生の頃、手塚は「青学の柱になれ!」、この言葉を託される。手塚はなんとしてもトップを目指さなければならないという気迫で跡部と真っ向から勝負する。勢いのあるナンバーとダンス、熱い言魂で表現するが、これこそが『テニスの王子様』の真骨頂と言えるだろう。もちろん、跡部も一歩も譲らない、互角の戦いは名場面、結果はどうであれ、ベストを尽くした者の表情は清々しい。 今回も新曲がかなり”投入”されており、全部で11曲。氷帝メンバー、部長の跡部景吾役の三浦宏規、 2016年3月の公演『Dance with Devils』では立華リツカ表現役で華麗な舞を披露、この公演でも一分の隙もないダンスを見せてくれる。また対する手塚国光役の財木琢磨も、もう”手塚部長”にしか見えない。”スパイス的”存在の山吹中の面々もいつにも増して賑やかで楽しく、見応えのある氷帝戦であった。
【公演データ】 ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs氷帝 原作 許斐 剛『テニスの王子様』(集英社 ジャンプ・コミックス刊) 東京公演 2016年 7月14日(木)~ 24日(日) TOKYO DOME CITY HALL 大阪公演 2016年 8月10日(水)~ 21日(日) 大阪メルパルクホール 名古屋公演 2016年 8月27日(土)~ 28日(日) 名古屋センチュリーホール 宮城公演 2016年 9月 3日(土)~ 4日(日) 多賀城市民会館 大ホール 福岡公演 2016年 9月10日(土)~ 11日(日) 福岡サンパレス 上海公演 2016年9月15日(木)~17日(土) 美棋大戯院(MAJESTIC THEATRE) 東京凱旋公演 2016年 9月22日(木)~25日(日) TOKYO DOME CITY HALL 公式HP http://www.tennimu.com/ (C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
《高浩美》