5月29日、アミューズメントメディア総合学院にて第1回目となる「W@KU WORK mini」が開催された。エンターテイメント業界の第一線で活躍する現役関係者が「働く」をテーマに学生に向け講演をするもので、今回は作家エージェント 株式会社ストレートエッジを立ち上げた三木一馬が登壇した。進行は株式会社ワクワーク 代表取締役社長 中山英樹。講演は前半と後半に分かれており、前半パートではストレートエッジ立ち上げの意図や経緯、後半パートではエンタメ業界で働くために必要なことやクリエイターとディレクターの違いについて。また、どちらのパートにも学生からの質問ほぼ全てに答えるコーナーをもうけており、来場者は講演に来ることで自身の疑問や不安をクリアにできる。株式会社KADOKAWA アスキー・メディアワークス事業局で電撃文庫編集部編集長を務め『灼眼のシャナ』『ソードアート・オンライン』『とある魔術の禁書目録』のヒット作を担当しアニメのプロデュースを行ってきた三木は、2016年にストレートエッジを立ち上げた。「エージェントは、端的にいえば雑誌やレーベルなどのプラットフォームをもたず原作やキャラクターなどIPをプラットフォームに提供する仕事」。来場者からの質問も、業界を志す学生の熱意が伝わるものばかりだった。「新しい才能を発掘するために重視していることは?」という質問には「アンテナを高くすること。この雑誌でマンガを描きたいと思う人はその雑誌に応募するがエージェント会社はそれがない。音楽プロデューサーが地方の無名バンドを発掘するように常日頃から才能を探しておかねばなりません」と三木。この他にも「エージェント会社は今後も増えるのでは。どう優位を保つのか」「メディアミックスをする上でどう契約する会社を決めるか」などたくさんの質問が。三木の回答をざっくりと振り返ると、会社同士の付き合いではなく担当者同士の、人と人の付き合いが作品を作っていくこと、作品を売るためには勝負に出てファンを“先生”としながら空気を読みつつメディアミックスに臨むこと、一度言ったことを覆さないこと、そして健康を大切にすることなどが挙げられた。後半パート最初のテーマは「やりたいことを仕事にするための戦略的思考」。(1)自分がやりたいこと、目指すものは何か(クリエイター or ディレクター) (2)目標が決まったら、徹底的取材&分析(情報戦) (3)会社・業界と自分をマッチングさせる(自分の持っているカートでその会社・業界でどう勝負ができるか自己マーケティングする)(4)夢を叶えるためにいざスタート(正攻法 / 勝手口 など思い浮かぶ方法を駆使)とフローごとの考え方や行動を丁寧に説明。クリエイターとディレクターの適性についても言及した。後半パートの質問コーナーは就職・デビュー関連について。こちらも非常に多岐に渡る質問が出てきた。合計2時間の講演とは思えないほどの情報量。第1回目の「W@KU WORK mini」で学生たちは思いを新たにしたことだろう。第2回目は6月30日に開催。サイバーコネクトツー代表取締役社長 松山洋氏、スタジオトリガー取締役 舛本和也氏、星海社編集者 今井雄紀氏による講演を聞くことができる。W@KU WORK minihttp://wakuwork.net/mini
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