2015年の米国映画界を振り返る賞レースが大きな盛り上がりをみせている。なかでも米国アカデミー賞は、映画ファンの最大の関心事だ。12月7日には、第88回アカデミー賞の視覚効果部門(Visual Effects:VFX)の最初の候補リストが公開された。視覚効果部門は、アカデミー賞のなかでもとりわけ多くの選考が繰り返される。今回はその最初の候補リストにあたる20作品である。視覚効果部門は映画のなかにおける優れた特殊効果や映像を対象にする。賞の性格上、ビッグバジェットの大作映画が並ぶだけに映画ファン以外でも、よく目にする作品が多い。また例年SF作品が多いのも特徴だ。『ジュラシックワールド』や『ターミネーター:新起動/ジェニシス』『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『チャッピー』など、今年も話題作がたっぷりだ。アメコミ発の大作も候補常連で、今回は『アントマン』や『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』などがある。一方で、近年VFXはSFやファンタジー以外でも大きな役割を果たしている。『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』や『007 スペクター』などのアクション映画、そして『白鯨との闘い』や『ザ・ウォーク』など実話をもとにした映画でも映像の再現にVFXをたっぷりと盛り込む。人気作品が並んだこともあり、そのほとんどがすでに日本で公開すみであるが、そのなかで日本、そして米国でも未公開の『スター・ウォーズ フォースの覚醒』には注目が集まりそうだ。2015年12月公開のためノミネート資格はあるが、実際にどんな映像になるのか、それを知る人はまだ少ない。今後、リストは10作品に絞り込まれ、12月末までに発表される。さらに2016年1月14日にノミネート5作品が発表される。そして最後、2016年2月28日の授賞式で最優秀賞が決まる。事実上4回もの選考を重ねて決定するだけに、賞の価値の大きさも格別だ。第88回アカデミー賞の視覚効果部門(Visual Effects:VFX)の最初の候補リスト『アントマン』『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』『ブリッジ・オブ・スパイ』『チャッピー』『エベレスト 3D』『エクス・マキナ』『ワイルド・スピード』『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』『白鯨との闘い』『ジュピター』『ジュラシックワールド』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『オデッセイ』『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』『The Revenant』『007 スペクター』『スター・ウォーズ フォースの覚醒』『ターミネーター:新起動/ジェニシス』『トゥモローランド』『ザ・ウォーク』
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