しかしいま、そうした人々のアウトラインへの信仰は、目に見えて薄れはじめているのではないか。 先に挙げたゲームにおけるハイクオリティなフォトリアル系3DCGおよび非フォトリアル系3DCG、ニコニコ動画におけるMMDなどの3DCG映像、pixivやライトノベルにおけるデジタル作画を駆使したキャラクターイラストレーション――。アニメに限っても、『プリキュア』シリーズのEDダンスの歴史もあれば、『アナと雪の女王』や『STAND BY ME ドラえもん』など非フォトリアル系3DCG作品もメガヒットを飛ばしている。つまりアウトラインのない(ないし弱い)、質感(色彩)の情報量が多い、従来のアニメ的ビジュアルとは異なる関連コンテンツ群が世のなかに溢れ、そして(商業的な成功もともないつつ)十分に慣れ親しんだ表現として受け入れられている。