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「機動戦士Vガンダム」ウッソ役・阪口大助インタビュー “本当に乗りたかったのはズゴックです”

『機動戦士Vガンダム』のBlu-ray BOXIIが9月25日に発売を迎えた。主人公であるウッソ・エヴィン役を演じた坂口大助さんに本作や「ガンダム」に対する思いを伺った。

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■ “ガンダムに乗りたかったわけじゃない”

―もともとガンダムファンだったということで、『Vガンダム』のウッソ役に決まったときはやっぱり嬉しかったですか?

阪口
嬉しいというよりもプレッシャーのほうが大きかったですね。収録直前まで合格を知らされてなかったので、「ウッソだよ」と言われた時は「え?」という感じでしたし(笑)。

―ウッソは13歳とかなり若い設定ですが、演じるにあたってどうでしたか?

阪口
僕自身、当時は19歳で右も左も分からない状態だったので、変に考えこまずに自分が今持っているのをどう出すかで精一杯でした。ウッソを第三者的な目で見ることもなかなか難しくて。第1話のアフレコもアップアップで、音響監督の浦上(靖夫)さんに付きっきりで指導してもらいました。最終回までずっとそんな感じでしたね。

―劇中で翻弄されるウッソと重なる部分がありますね。1年間演じられていかがでしたか?

阪口
もうあっという間でした。先輩もすごく気を使ってくれたし、現場もすごく楽しかったので、もっとやりたかったぐらいです。


―今振り返って、ご自身にとってウッソを演じたことはどういう位置づけになりますか?

阪口
ウッソを演じていなかったら、今の僕は間違いなくここにいません。そういった意味で『Vガンダム』は大切な作品です。ウッソというキャラはもちろん、お芝居の基本を1年かけてじっくり叩き込んで下さった音響監督の浦上さんにも感謝です。

―本作で「ガンダムに乗る」という夢を叶えられたわけですが、その後のモチベーションは大丈夫でしたか?

阪口
よく誤解されるんですけど……僕はべつにガンダムに乗りたかったわけじゃないですよ。
僕は“ズゴック”に乗りたかったんです!

―なるほど(笑)。でも『ガンダムビルドファイターズ』のような作品もありますから、チャンスはあると思います。

阪口
いろんなところで「ズゴックに乗りたい」とアピールしてるんですけどこれが難しくて……。ズゴックのパイロットは“少年兵”じゃダメなんですよ。ジャブローに降り立った兵士とか見てると、けっこうベテランパイロットばかりなので。学徒動員兵が乗ってたゲルググならまだ可能性高いんでしょうけど(笑)。


―『Vガンダム』Blu-ray Box化を記念して、「週刊5分で分かる機動戦士Vガンダム」に出演されていましたが、あらためて作品を振り返ってどうでしたか?

阪口
当時は全然気づかなかったんですけど、リガ・ミリティアの人たちってけっこうヒドいなと。爺さんたちは子どもに戦争させるわけだし、マーベットさんだって「ウッソは見ときなさい」といってギロチン処刑を見せつけるわけですから、「どういう神経してんだ!?」と思うところがけっこうあって(笑)。

―なるほど(笑)。

阪口
でも、あらためて見るとクロノクルが良いキャラしてるなと。細かいシーンなんですけど、クロノクルがリガ・ミリティアへスパイで侵入したとき、寝ぼけたスージィをトイレに連れて行くんです。「ここはトイレじゃないぞ」って。カテジナもふくめて『Vガンダム』はエキセントリックなキャラばかりですけど、クロノクルはすごく平凡ですごく人間味がある。……まぁだからこそ不幸になってしまった感もありますよね(笑)。彼がシャア・アズナブルだったらもっと上手く立ち回れたんでしょうけど、なにせ不器用な人間なので。可哀想ですよね、クロノクル。


―では、最後にメッセージをお願いします。

阪口
『Vガンダム』は富野総監督によるTVシリーズ最後の「宇宙世紀ガンダム」ということで、縦軸の最後を見届けてほしいです。あとは、物語やキャラクターをふくめて、綺麗ごとじゃないドロドロした部分に注目です。理不尽だったり不条理な部分もふくめて、まるごと楽しんでいただけたらなと思います!


「機動戦士Vガンダム Blu-ray Box I」
発売中(2015年7月24日発売)
「機動戦士Vガンダム Blu-ray Box II」
発売中(2015年9月25日発売)

各税抜価格: 34,000円
発売・販売元: バンダイビジュアル
※2016年9月24日までの期間限定生産
《沖本茂義》
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