7月11日に全国公開となった『バケモノの子』が、大ヒットのスタートになっている。細田守監督の最新長編アニメである本作は、初週末2日間の興収が前作『おおかみこどもの雨と雪』の対比180%となっている。興収70億円突破も視野にいれる勢いだ。ヒットの理由はエンタテインメントたっぷりの作品の面白さにある。それでもこれだけ大きくなった作品を制作し、観客に届け、ビジネスとして運営していくのは大変だ。『バケモノの子』はどのように企画・制作され、どのようにマネジメントされているのだろうか?そんな秘密を明かす本が7月に日経BPより発刊された。『細田守とスタジオ地図の仕事』である。『細田守とスタジオ地図の仕事』は、細田守監督と彼のアニメづくりを支えるアニメスタジオ“スタジオ地図”にフォーカスしている。スタジオ地図は2011年に、細田守監督と齋藤優一郎プロデューサーのふたりが“世界で一番ちいさなアニメスタジオ”を掲げて設立した。本書ではそのスタジオ設立の経緯から、アニメ制作に挑む様子、ビジネスの仕組みまでを描く。『バケモノの子』ではどんなビジネス戦略があるのか、映画ファンだけでなく、アニメビジネスに関心がある人には興味深い内容になりそうだ。関係者の証言を多く取り込んでいるのも本書の特徴だ。『バケモノの子』を作り終えた細田守監督、齋藤優一郎プロデューサーの話が大きく取り上げられる。さらに冒頭はゼネラル・プロデューサーである日本テレビの奥田誠治氏、最後には東宝のプロデューサーである川村元気氏が登場する。テレビ、映画とアニメを取り巻くなかでも最も重要な視点から細田守とスタジオ地図が語られることになる。映画を観て、どうしてこんな素晴らしい映画が作れるのだろうか、と思った時に手にとりたい一冊だ。日経エンタテインメント!編/スタジオ地図 監修2015年7月13日発行定価: 1600円+税 体裁: 四六判・並製・256ページ発行:日経BP社 発売:日経BPマーケティング[/アニメ!アニメ!ビズ/www.animeanime.bizより転載記事
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