テレビ放送2期終了のタイミングで、主人公・八幡に関わるヒロインのキャストを担当したふたり、雪ノ下雪乃役の早見沙織さんと由比ヶ浜結衣役の東山奈央さんにシリーズについて話を伺った。アフレコのエピソード、ふたりが歌ったエンディング主題歌、そして作品の魅力などを語ってもらった。
[取材・構成=細川洋平]
『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』
http://www.tbs.co.jp/anime/oregairu/
■ 驚きの最終話、雪乃と結衣は何を思ったのか?
―『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』、お疲れさまでした。最終話後ということもありますので、まず最終話を終えられた感想をお願いします。
東山
1期では結衣には恋する乙女感があったのですが、『続』では母親みたいな視点がたくさん出てきました。その流れのなかにあった最終話には驚きました。最終話の台本は何度も読み返しました。アフレコで渡 航先生に直接お話をうかがったりしながら進めていきました。
早見
『続』は奉仕部を取り巻く外側の人たちに焦点を当ててはじまり、やがて3人に視点が戻るのが深いなと思いました。しかも三者三様の考えがすごく『俺ガイル』らしくて。考えは違うけど、どこかで繋がりを求めている3人がこれから先の道をどうやって模索していくのか。最終話ではひとつの道標を見つけた気がします。
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―本作でお二人は雪乃や結衣にどう向き合われたのでしょうか。
東山
『続』は、結衣が1期の結衣像からどんどん離れていくお話だったんです。私は1期をものすごく見返してから『続』に臨んだのですが、それで自分の中の結衣のキャラクター像と少しずれてしまって。音響監督さんには「ここまでは八幡の嫁的なセリフで、ここから先は母親としてのセリフですよね?」って、細かく確認させていただいていました。自分の中での結衣の感情の切り替わりかたを見つけました。
早見
雪乃はこれまで気づかないふりをしていた新しい側面が表に出てくることがすごく多かったんです。自分の変化に手一杯で環境に全然適応できない状態が続いたんですよね。それを結衣たちがうまく導いてくれることで少しずつ核心に近づけました。
雪乃が再構成されていく感覚で役を作っていきました。雪乃自身もたぶん自分の感情を全部は分かっていないんです。だから私自身も現場の掛け合いの中で生まれた感情を出せればいいなと思っていました。
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