――印象に残っているシーンを教えてください。
高山
鈴木次郎吉のシーンです。「金はもうよい!」なんてカッコイイ!
山口
日常で言ってみたい!
高山
世界的なオークションで「ショッピングには時間をかけん!」ですよ、次郎吉おじさん!もちろんベルツリータワーや鈴木大博物館は知っていましたけど、園子の性格もあって財閥感がイマイチ薄かった(笑)。
でもこの劇場版で鈴木財閥の凄さを改めて感じましたね。
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僕が印象に残ったのは、ゴッホの「ひまわり」の絵画です。「ひまわり」は随所に登場するのですが、絵画的なものがアニメーションの中に登場するとものすごく存在感をもつんだなと思いました。そこだけ不思議な空間になって、とても新鮮な感じがします。
そして最後に、ポルノグラフィティさんの主題歌「オー・リバル!」と共に「ひまわり」の実物とひまわりの花の映像が流れてきて、鳥肌が立ちます。
静野
自分は監督なので全部のシーンにこだわりをもって作っているのでどこかと聞かれるとどうしようかなって思いますが(笑)、今回は園子ちゃんに頑張ってもらっているので、彼女の新たな一面が見られるのではないかと思います。当初は次郎吉に喋ってもらおうと思っていたセリフをアフレコ当日に園子のセリフにしたりと、どんどん園子にお願いしちゃいました。
――静野監督にお聞きしたいのですが、新一とキッドが登場する際、気をつけていることはありますか?
静野
特にはありません。きちんと青山剛昌先生のチェックが入るので、まずは自分が面白いと思ったものを書き上げます。
「このキャラクターはこう言わない」であるとか、キャラクターもこう動かしたほうがいいとアドバイスをいただいたら書き直していますね。こうすることでコナンの世界からは外れず、さらに面白くなると考えているので。あまり気を使いすぎて小さくまとまってしまうよりは、自由にやらせていただいてます。
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――最後に、読者にメッセージをお願いします。
山口
作品を観てくださった方がどんな感想をもつのかとてもわくわくしています。キッドと新一を演じる中でこれまでと違った挑戦もあって、それをスクリーンで観ていただけるのはすごく楽しみです。
高山
今回はアートミステリーということで、これまでとはちょっと違う作品になっています。よく観て聴いていないと、どの「ひまわり」の話をしているかわからなくなるかもしれません(笑)。ですから、全キャラクターのセリフがわかるまで、何度でも劇場に会いに来て頂きたいです。一人でじっくり、グループでワイワイと、最後の最後まで楽しんでくださいね!
静野
コナンの劇場版を作る時は毎回自分に新たなチャレンジを課しています。『異次元の狙撃手』では緻密に現場を再現するコンピューターグラフィックスを多用することを心がけていました。今作では、海外のフィルム作りの手法を取り入れています。
フィルム尺としては3時間オーバーのフィルム素材を作り、エンタテイメント性を高めるため細かい箇所を削り、1時間強に収めるというものです。これによって、テンポのいいフィルムになったのではと思います。これまでとは違うこのテンポを楽しんでもらえると嬉しいです。
――今日はありがとうございました!
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『名探偵コナン 業火の向日葵』
http://www.conan-movie.jp/index.html
(C)2015 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会