日本SF作家クラブは2015年2月21日に、第35回日本SF大賞の受賞作と受賞者を発表した。藤井太洋氏の『オービタル・クラウド』(早川書房)、長谷敏司氏の『My Humanity』(早川書房)の2作品が同時受賞となった。また功績賞には、2015年1月に逝去した故・平井和正氏を決定した。平井氏はウルフガイ・シリーズや幻魔大戦シリーズなどを代表作に、数多くの傑作を残した。藤井太洋氏は2012年に自主出版した『Gene Mapper -core-』で一躍注目を浴びた才能だ。本作は増改訂を行い2013年に『Gene Mapper -full build-』として、早川書房より刊行された。『オービタル・クラウド』は同氏にとっては、長編小説として第2作目となる。舞台は2020年、流れ星の発生を予測するウェブサービスを運営するフリーランスのウェブ制作者が、宇宙ゴミ(デブリ)の不審な動きを発見したことからスペース・テロとの闘いに巻き込まれる。テクノロジーとスリラー、フィクションを取り混ぜた現代に相応しい話題作である。そして長谷敏司氏の『My Humanity』は、「地には豊穣」「allo,toi,toi」「Hollow Vision」「父たちの時間」の4編からなる短編集である。著者は『円環少女』といったライトノベルでも知られているが、本作はよりハードなSFを感じさせるものになっている。日本SF大賞は、1980年にスタート。年度ごとの卓越した業績を残したSF作品を選び、顕彰する。SF小説だけでなく、映像やマンガ、ノンフイクションも含めてSF的側面を持つ作品を広く対象にしている。第35回は2013年9月1日から2014年8月31日までに発表された作品を対象にした。今後、4月24日に贈賞式を予定しているとのこと。また、選考内容については、日本SF作家クラブ公式サイトに後日掲載される。
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