「MF文庫Jライトノベル新人賞」は、メディアファクトリーが2004年に開始した新人文学賞だ。『僕は友達が少ない』で第0回優秀賞を受賞した平坂読さんや現在アニメ放送中の『精霊使いの剣舞』の志瑞祐さんをはじめ、毎年多くの才能を世に送り出してきた。この度、第10回MF文庫Jライトノベル新人賞の受賞作品が発表された。最優秀賞に越智文比古さんの『Yの紋章師』、優秀賞に塀流通留さんの『阿頼耶識冥清の非日常』、審査員特別賞に未味なり太さんの『救われる世界と生贄少女の変なカミサマ ~でも、願いはちゃんと叶えてくれます~』、佳作に鎌倉となりさんの『底辺かける高嶺の花』が選ばれた。第10回という記念すべき節目を迎えた今年は、合計1836作と多数の応募が寄せられた。第一期~第四期を通じて佳作に選ばれた4作品は、『まよチキ!』のあさのハジメさん、『変態王子と笑わない猫。』のさがら総さん、『聖剣の刀鍛治』の三浦勇雄さんが審査した。総評によると、今回の応募作品は、突飛な発想の世界観やキャラクター、物語の導入部分での膨らませ方が巧みな作品が多かったという。全体として「読ませる」タイプの作品が多かったのだ。栄えある優秀賞を受賞したのは、越智文比古さんの『Yの紋章師』だ。審査をしたさがら総さんは本作を「昔懐かし王道の中世ファンタジーと思いきや、実は……であった、というある種たいへん今風なライトノベルでした」と評した。作者の越智文比古さんは受賞を受けて、「担当さんから『最優秀賞だよ』と連絡を受けたときは、なに言ってんだろこの人、と本気で言葉の意味が理解できず、数秒後に『うそっ!?』と声を出してしまいました(笑)」と喜びを語った。その他受賞作の審査員コメントや作者コメントは、公式サイトの「第10回MF文庫Jライトノベル新人賞発表」の特設ページにて公開中である。MF文庫Jオフィシャルウェブサイト/http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/top/index第10回MF文庫Jライトノベル新人賞発表/http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/rookie/ann10優秀賞『阿頼耶識冥清の非日常』 塀流通留(32)審査員特別賞『救われる世界と生贄少女の変なカミサマ ~でも、願いはちゃんと叶えてくれます~』 未味なり太(23)佳作『底辺かける高嶺の花』 鎌倉となり(25)
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