いま明かされる「マクロスII」制作の秘密 平井伸一氏(ビックウエスト)&高梨実氏(バンダイビジュアル)対談 前編 3ページ目 | アニメ!アニメ!

いま明かされる「マクロスII」制作の秘密 平井伸一氏(ビックウエスト)&高梨実氏(バンダイビジュアル)対談 前編

『マクロスII Blu-ray Box』リリースを機に、今一度作品を振り返る。今回は関係者としてビックウエストの平井伸一プロデューサー、制作当時のバンダイビジュアルの高梨実プロデューサーにお話を伺った。

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■ 黒歴史でない『マクロスII』

―今回だされた黒歴史という表現、『マクロス7』や『マクロスプラス』、『マクロスゼロ』、『マクロスF』どれも名作ですが、その間でエアポケットにハマってしまった感があります。一方で、発売当時はヒット作だった記憶があります。

高梨 
かなりヒットしました。それにOVAのやり方がいろんなこと分からなかった時代ですから、いろいろチャレンジをすることが出来ました。

―主人公のヒビキがパイロットじゃないというのも面白いですね。

高梨 
『マクロス』というのは主人公がパイロットじゃないといけないというのは、僕としてはそうではない。組み立て方、キャラ配置の仕方次第です。

平井 
『マクロスII』がエポックメイキングなところは、主人公がバルキリー乗りじゃなくてもいいということをやってのけたことです。そのあとテストパイロットだったり、戦わないパイロットだったり、新米パイロットだったり、シチュエーションが拡げられることが出来たのは、『マクロスII』のパイロットじゃない主人公というのがあったからこそだと思います。

高梨 
そうですね。すごく苦しんで模索した結果です。大好きな作品だけど、どう作ったらいいだろうと、脚本の富田(祐弘)さんに頼ったり、キャラクターの美樹本(晴彦)さんに頼ったりしていました。
好きなだけに自分の手でなかなか上手く再現できない。そういう苦しさがありました。

平井 
今回、ブックレットの取材で当時のスタッフの皆様のお話を伺うことができて、スタッフの皆さんは、本当に真剣に取り組んでおられていると感じました。富田さんも美樹本さんも、いかに最初の『マクロス』から変えようかと悩まれて作り出していると思います。

―本作はビジュアルも素晴らしいのですが、『マクロス』も務められた美樹本さんをここでキャラクターデザインで再び持ってこられたのはなぜですか?

高梨 
美樹本さんのキャラクターと河森さんのバルキリーのデザインはどうしても外せなかった。継続性を考えると美樹本さんだったと思っています。

後編に続く (7月29日アップ予定) 

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《animeanime》
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