海外のアニメーション作家に関心がある人であれば、フランスのシルヴァン・ショメ監督の名前と作品を知らない人はいないに違いない。2003年の長編アニメーション『ベルヴィル・ランデブー』、2010年の『イリュージョニスト』は世界中で高い評価を受け、いずれも米国アカデミー賞の長編アニメーション部門にノミネートされている。そのショメ監督が実写映画に初挑戦、『ぼくを探しに』を撮った。話題作として注目を集めている。本作が2014年8月2日から日本国内でも全国公開する。公開に向けて、このほどポスタービジュアルも披露されている。『ぼくを探しに』は、『ベルヴィル・ランデブー』のサントラのために作られた曲「アッティラ・マルセル」にショメ監督がインスピレーションを得たところからスタートしている。さらにここにフランスの文豪マルセル・プルーストの小説『失われた時を求めて』のエッセンスを加えることで、ショメ監督らしいファンタジックでハートウォーミングな映像が完成した。ギョーム・グイポールが演じる主人公・ポールは、セリフがない役どころ。またヌーヴェルヴァーグを代表する女優ベルナデッド・ラフォンやアンヌ・ル・ニ、エレーヌ・ヴァンサンら出演する。寡黙な主人公におばあちゃん達は、実写映画でもまさにシルヴァン・ショメと思わせるに違いない。これはアニメーション監督の高畑勲監督も同様だ。本作を鑑賞した高畑監督は、「いやあ、実写でもショメ氏は見事にショメ氏でしたね、あー面白かった」とコメントする。もともとショメ監督の『ベルヴィル・ランデブー』と『イリュージョニスト』2作品は、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーよりBlu-rayとDVDをリリースしている。スタジオジブリからも高く評価されたのがショメ監督である。『ぼくを探しに』の主人公・ポールは、幼い頃に両親を亡くし、そのショックで言葉を話すことができないまま大人になった。世界一のピアニストになるよう姉妹の伯母に育てられが、友達もいない孤独な日々を送っている。そんなある日、ポールは同じアパルトマンに住む謎めいた女性マダム・プルーストに出会う。彼 女が淹れた不思議なハーブティーを飲むことで、ポールの人生は少しずつ変化していく。『ぼくを探しに』(原題『ATTILA MARCEL』)2014年8月2日(土)よりシネマライズ、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー配給: トランスフォーマー監督・脚本・音楽: シルヴァン・ショメ [出演]ギョーム・グイ、アンヌ・ル・ニ、ベルナデット・ラフォン、エレーヌ・ヴァンサン後援: 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
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