日本アニメの海外配信の未来は? 国内外の主要企業がビジネストーク@AnimeJapan2014
AnimeJapan 2014、ビジネスセミナーで「アニメ海外配信ビジネス最前線~アニメ海外配信の未来~」と題されたパネルが開催された。世界各国のアニメ配信事業者が集い、アニメ配信ビジネスの現状と将来について議論した。
イベント・レポート
-
高橋李依さんお誕生日記念! 一番好きなキャラは? 3位「リゼロ」エミリア、2位「からかい上手の高木さん」高木さん、1位は…<25年版>
-
マンガ・アニメ海賊版対策カンファレンス 集英社・鳥嶋氏 アニプレックス・夏目氏が業界団結アピール
-
日岡なつみ、倉持若菜ら声優とプロデューサーが研修生の疑問に一問一答! 声優に求められる能力とは?座談会インタビュー【PR】
最後に今後のアニメの海外配信ビジネスの行方と共に各サービスの抱負が述べられた。クランチロールのギャオ氏は、100万人の有料会員を目指すという。また動画配信だけではなく、新しいライフスタイルを海外に提供したいという。具体的には日本のマンガ、キャラクターグッズを提供するそうで、いわば日本の文化の伝道師を担っていくそうだ。
ドワンゴの太田氏は、今後はサブスクリプションモデルが間違いなく本命のビジネスになると指摘。動画配信のプラットフォームが手がけるだけではなく、アニメ制作会社が自前でサブスクリプションサービスを手がける可能性までも示唆した。
「ユーザーとクリエイターの距離は一層近くなるべき」、「自分たちのファン向けに作品を作るということが可能になる」と話す太田氏の意見は、昨今、ゲーム業界で浸透しつつあるクラウドファンディングのシステムにも似た発想を感じる。
ワニカムTVのセルバンテス氏は、次の4年でデジタルマーケットは拡大して、今後はDVDとBlu-ray市場に加えて、同時配信サービスが拡大するだろうと予想。Huluのキム氏は、質の高いアニメ作品を配信することで、Huluというサービスのプレミア感を高め、これまでアニメを見なかったユーザーにもその魅力を伝えていくと展望を述べた。
以上、人数の比して短いパネルディスカッションではあったが、アニメ配信事業者が一堂に会する貴重な機会であった。ユーザー層や人気コンテンツの傾向などより突っ込んだ議論も聞いてみたいため、ぜひとも来年も開催して欲しい企画だ。
[取材・構成:今井晋]
「海外ビジネスセミナー
アニメ海外配信ビジネス最前線~アニメ海外配信の未来~」
3月23日 16時~16時45分
東京ビッグサイト(AnimeJapan 2014内)
[登壇者]
モデレーター: 数土直志(アニメ!アニメ!編集長)
[パネラー]
クランチロール(米国): クン・ギャオ(CEO)
ワカニムTV(フランス): オリビエ・セルバンテス(社長)
ドワンゴ(日本): 太田豊紀(執行役員 CPO)
HULU: ベン・キム(米国)(コンテンツ・アクイジション・マネジャー)