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蘭を演じる上では役に立ちそうなイメージですが。
―山崎和佳奈さん(以下、山崎)
もしかしたら役に立つところもあるかもしれませんが、実際の試合ではそれほど声を出していないんです。気合いを入れる時には出しますけど。でも、最近の蘭ちゃんの戦い方は空手を超越している気も……。
「名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)」でもかなりアクロバティックな戦い方をしていて、あれはもう空手を超えています!(笑)
―AA
長いこと一つの役を続けていると、「役が生活の一部になる」とおっしゃっていましたがそれはどういう感じですか?
―山崎
基本的に毎週アフレコで役を演じるので、いつもどこかに蘭がいるみたいな気分です。もう一つは、だいぶ前になりますが、警察向けのドラマ仕立てのVTRに出演したことがあるんですが、そこにいらっしゃった監修の警察官の方を見て、すごく顔なじみのような感覚がおこりました。
「お父さん(小五郎)が昔警視庁にいたから」とか、「目暮警部ともこの間会ったし」とか、警察が昔から知っている組織のような気がして妙に懐かしくなったんです。私自身に警察官の知り合いなんて一人もいないんですけどね(笑)
―AA
蘭に対しては、「娘のよう」「姉のよう」というより、同じ目線ということでしょうか。
―山崎
そうですね。娘のようだと思ったりはしません。やっぱり「自分」なんだと思います。
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そうなると、コナンや新一に女性の影があると自分の気持ちも変化しますか?
―山崎
コナン君は私や蘭ちゃんにとって新一と同一人物ではなく、家族であり、弟みたいなものなので、「コナン君ったら、哀ちゃんと歩美ちゃんどっちが好きなのかな♪」みたいな、見守るような気持ちです(笑)。
でも、新一に女性の影があったら私もムッとしちゃうのかもしれません。
―AA
コナンに対しては、まさに“お姉ちゃん”なんですね。
―山崎
それが最近では、お姉ちゃん目線からだんだん母親目線になってきています(笑)。
新一にすごく似ているのもあって、蘭と新一の間に生まれた子供のような……私の中では、です。
―AA
アフレコの様子はいかがですか。
―山崎
なんとなくですが、スタジオでは座る席が決まっています。カフェに行って気に入ったらまた同じ席に座っちゃうみたいな感覚で。長く座っているうちになんとなくこの席、と決まってしまいました。
一番マイクに近くて立ちやすい席は高山みなみさん、その隣に私、さらにその隣に小山力也さん。すごく広いスタジオなのに貧乏家族が寄り添っているみたいにかたまって座っています(笑)。これが歩美ちゃん・光彦くん・元太くんが出る回だとまた違っているみたいです。