脇役ながら原作でもアニメでも存在感のあるオーベルシュタイン、初演から持ち役にしている貴水博之は「かれこれ僕はオーベルシュタインと向き合うのが4回目になるわけですが、もはや自分の人生の中で間違いなく彼は大きな存在となっています。本当の事を言うと、『銀英伝』の舞台の時期が迫る度に『あー、また心が苦しくなる時期がくるのか』と一瞬身構えてしまうのですが(笑)、僕の人生の中ではそれがとても意味のある事だと思っています。目的を達成させる為に徹底的にブレないオーベルシュタインの魂が容赦なく僕の中に食い込み血肉となり、僕を成長させていくからです。物事に対して見る目も改めて変わりました。それは『影』なくして『光』は語れないという事。だから元々決して派手で目立つキャラクターではないオーベルシュタインが、この舞台を通じて観客の皆様の心に蠢くそれぞれの『正義』という定義に一石を投じられたら、僕はなんとかオーベルシュタインという大役を務めさせていただいた役目を果たせるのかなと思っています。いやはや『激突前夜』、オーベルシュタインの精神力は『40兆 t 』以上ですね(笑)。この役を与えてくださった多賀プロデューサーに感謝します。」